俺とアイツといとこ殿!
髪の毛マフラー二人分出来るんじゃないのか?

「闇の力を借りるっていうのは島に違反しないの?」アイツが聞く。

「する。」

ええええ??やばくね?ってか・・らしくなくね?

「え?」アイツも驚いてる。

「但し、4の蔵以降を開けたものは許される。闇の国の所属である以上4以降の純血は避けて通れぬゆえ契約したって普通。力を使ったって普通。なのだ」

ヒャーびっくりしたわーーー。

「ただ・・・幾つも制約はある。その中で私は使用している故・・。」

やっぱなあなんかあるんだと思ったぜ。

「体に負担はないの?」

「そういえば擦り傷やら・・」

「力のな・・種類が違うのだ。故に負担は多少ある。出てきてもらうのが良いのだがここぞという時でも出てくるかどうか。気まぐれな種族だ。
だから力を使うだけで同じ自分の技であってもその邪気にて多少怪我をしたりはする。ガードが完全には効かぬので。
だが、そうも言っていられなかったのでな。取り急ぎ行って帰ってきた。」

俺がおっさんと戦ってる間くらいしか目を離してないから・・・

あの時ちょっくら闇の国にお出かけして200人以上ぶった切って帰ってきたのかよ・・・。

お転婆越えてもうシャボン玉だぞ。

「髪が変わった理由はわかったよ。ありがとう。もうひとつ聞いていい?」

「ん?」

「その・・・流華が五の蔵を開けたら連れていってくれるって言ってたけど・・」

「ああ。そうだな。」

「僕も・・・契約したり出来るかな・・?」

「無理であろうな。」

!!

ハッキリ言うなよ何か肩落としてるぜ。

「どうして?」

「絶対ではない・・そうであろうと推測しただけだ。」

「どうしてそうであろうと思うの?」

すっげーしつこいな?

「多分瞬ちゃんが契約出来れば純ちゃんは逆にいらないのかもしれない。」

「え?俺?」

「なるほどね・・」

「をいをい!分かったぜって思ってるのはお前と流華だけで俺はわけわかんねえし。」

「うーんとハッキリと言うことは連れて行ってお前たちが何をするか私には分からないので言えないのだが・・
いつか適性があると言ったであろう?」

「言ってたな。」

「瞬ちゃんはガードや縛りもしかすると移動術式や封印術式も私より鍛錬すれば上なのかもしれん。
それに闇の能力を使ったとしても私のように邪気を持たぬ身体ではないので傷もできぬと思う。」

「まじかよ」

「ほんとに?」

「だが、前提として・・私がただ器用であるから自分の出来る事を最大限に引き出せている。
と考えればお前たちはその伸びしろがあっても引き出せてないゆえ知らないもの出来ないことが多いとも言える。
技術だけで言うならな。」

「お・・おう。そこまではなんとかOK」

「だがそれらが開花したとき・・・私は私のすべきことがあるゆえ存在がいらないとまではいかないが・・」

「が?」

「考えてもみなさい。ガードやら私の出来る以上の呪術が使えて契約できて血をほとんど使わず攻撃能力を手に入れる事が出来たなら・・
純ちゃんは必要なのか?」

おおっと・・それは確かに・・そうかもしれんな!

「私もできぬことがあるゆえ羽が居る。困難や理不尽に勝つため学習や鍛錬をする。そして未来へ繋げようと生きてゆく。
自然とは・・ままならぬモノなのだ。」

「ままなら無いねえ・・・」

何しみじみしてんだよ・・・

まあ俺も要らないって言われなくて済むんだけど。

こーゆうふうに考えてるから流華はひとりのようでいて人を認めたり頼ったり出来るんだな・・・。

「あのゴリラの言葉ではないが天才と言ったか・・一人で出来るなら必要ない。

神の力があのゴリラに本当にあったとしても私に負けたではないか。

神がどうの言う前に力が足りぬならあのゴリラも何百人と用意すべきなのだったのだ補い合う為に我々は沢山いて役所がある。

私個人でも一人で純赤石は作れぬ。そういうものであろ?」

「僕が闇の国でできることってじゃあなんだろう・・」

「純ちゃんが向こうの奴と契約できるように援護したりすることかもしれぬ」

「はぁ?やだよこいつのフォローして回るの・・・」

「だが・・私が契約しに行ってる間ゴリラを抑えてくれたのも御霊の瓶を壊してくれたのも純ちゃんだぞ?」

「ほんとに?」おめー俺に関する記述だけ飛ばし読みしたんじゃねえのか?

「フォローされているではないか。命の恩人とまではいかないが私も助かったのである」

「・・・・・・。」
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