俺とアイツといとこ殿!
「俺はそのころもう一人になってた。」

「そうだね。そっちの方が酷かったものね。ある意味生き残りサバイバル。」

そうなんだ。俺の所は仲間内が狂って意味も無く殺し合うような怒りと混乱が支配する

自滅の毎日だった。

うんざりする様な夏なのに暑苦しい怒号と悲鳴が頭からまだ消えない。

啀み合う理由など無いのに。

俺は一人で逃げた キャンプやら争いやら一人の方が楽だと思った。

刺客と戦うのもどちみち協力することも最後の方はなかったし。

無意味な共同生活を止めて気楽にやってた。

刺客に狙われるのを怯えるより刺客の寝込みを襲って食料をぶんどったりしてたんだけど

それやりすぎてさ。俺まんまと罠に捕まっちまって。

「バカだな・・演習の意味ないだろ。」

だけどさ。大人も困ればいいと思ったんだ。

アイツらだけテントとかあるんだぜ。飯盒もできるようになってたし。

「へえ~そいつは知らなかったな。」

ルカは知ってたぜ。だから怒ってたんじゃねえの。

だって俺ルカに助けられたもん。

「ハ?」

遠隔術式みたいな感じなんだけど なんせ俺牢屋みたいな木でできたのに捕まってたわけ~

その牢屋にはさ 病気とかリタイヤで白煙打ち上げたやつらもいたんだけど。

あのまま行けば俺リタイヤ組か不正組だったんじゃねえかな。

あの声で≪しゃがめ≫っていきなりテレパスされて・・隣の奴の頭もとりあえず抑えてしゃがんだ瞬間

あの変な武器がさ術で威力増して木の牢屋を上半分もっていっちまったんだ。

刺客があの時5・6人はいたけど師匠が俺らに稽古つけるみたいに

あっさりと10歳のルカにやられていった。呆気に取られたぜ。

完膚無きまでにそこの部隊は全滅。

例の武器は俺らの牢屋に刺さったままだから基本ガードと体術の素手だったけどよ。

超強かったぜ。

俺は強いものが好きだから女であろうが男であろうが

カッコイイと思ったし恩もあるし

なんか動物でもとってお礼をしてやろうと思ってついて行ったら

お前もいたってわけよ。

「それからおまえのライターになったわけね。まあ体力消耗も出来てよかったんだろうけど・・」

「ま。今思うと・・だけどさ。持ってきたものが無駄って思い知らされると俺らはなんか悔しいから気を使ってくれてたんだな。」

「だねえ・・なんか大人すぎて可愛くなかったけどね~僕も暇つぶしにちょうどいいから本を貸してあげてた気になってたし。
でもルカは食べれるものと食べれないものは最初から知ってたんだよね~・・
あんな図鑑持っていってもさ、範囲が広すぎて殆ど使えないし。あははは」

「なんでこいつこんな不器用なの?みんなの前では異常に話さないし。
今でもこいつに助けてもらった従兄弟も残ってるじゃん半分に減ったけど。
でも対抗勢力っつうか良く思ってないっつうかなんかあると噛み付いてくるじゃん?」

「まあそこはルカは心を開かないってのと、親同士の利権も絡んでるわけだから~お前はしらんでもいいよ。」

「なんだよ~それ。」
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