俺とアイツといとこ殿!
気がつくと俺はふわふわの女の人の膝枕でうちわに仰がれてバブリーな寝起きでした。

「ひゃ。。あれ?」

ああまだ暑いから夢なのか。

飛び起きてもう一回ああそうか。と思う。寝ても覚めても夢なのか。

「流華・・?」

おい 俺超心細いんだけど!一人にしないでくれよ?・・・

「眠眠様を助けてくださり・・有難う御座います。」

女の人は丁寧にお辞儀をする・・燕に似てるような・・。

いえこちらこそ膝枕ありがとうございます・・

言えないけど。

「いえ・・その・・ミンミン・・様に・・似ている?・・女の子は?」

「あちら・・で御座います。」

優雅に手を揃えてデパガみたいに奥の方へ向けた。

目を合わせてはいけない風習でもあるんだろうか。

全くガン見しても目が合わない。とりあえず奥の方へ行ってみた。

やっぱ木で出来てるし南の島的建物なんだよなあ・・偉い人の家だってのはなんか分かるんだけど。

「お前は僕のものだ。今日から妻として暮らせ。」つまぁ?

「貴様・・だれにお前というておるのだ。馬鹿か夢で暮らせるものか。起きれぬであろう。」

そういう問題じゃなかろうに・・・

「・・このぉ生意気な!!島の恩恵に授かったくせに」

「当たり前であろ。私は島の主であるからな。」

ふんぞり返るな・・ここはこの人んちだ。多分。。

「僕が島の主だ。なんなんだお前。」

ガキの喧嘩じゃあるまいし。ははは。でも元気そうだ。

俺も普段と変わらないくらい元気になってる。

治療は行われた。きっとな。

どこであっても純血の夢に流華のキオクなら出るはず。そう言ってた気がするし。

出たところが何処かはさておき・・それなら俺らは似ているし島の人間は色でよそ者扱いしない。

最悪の場合こういうとこに逃げ込んでも治療はしてくれるって意味か。

「しつこいな。お前だ。・・私は、お前。お前は、私なのだ。」

ミンミンという奴・・殆ど流華そのものだけど・・

ややこしいが流華が服まで着替えてるから余計に見分けが。

まるでイチランセイとかの双子だ・・色までほとんど一緒なんだよな。流華の色って珍しいのに。

「キオクを使って・・まさかな・・」

顔色が変わったミンミン。

「そのまさかである。私は記憶から参った。故にお前は私。私はお前。同じである」

「嘘だ。僕は唯一。そんな事できない。」

「出来ようができまいが知るか。お前が嘘をつかないように私もつかないのだ。」

まあそだな。

「なんなんだよ。僕のふりして女だし。」

「振りはしてない。しょうがないだろう。似たくて似ている訳ではない。それにな・・明確に言うとお前は私の夢の中の存在であるキオクそのもの。先代ではあるが先代の記憶の一部。助けて貰った感謝と敬意は払うがお前は私の一部なのだ。用はすんだ・・夢のお前のモノになっても無意味である。・・帰るぞ。純ちゃん。」

「お。おう・・いるぜ。」ずっとな・・

そして敬意とか感謝をかんじねえ・・・

「待て!」シャキン剣だ・・聖剣?・・今のとやっぱ違う・・宝飾はしてあるけどデケエし中国とかの武器みたいだ。

流華は盾で保護した。出せるんだ。へえ・・でも盾もいつものと違う・・この世界の盾?

「やっぱり・・分かったか。小僧の私よ。ではな。」

一人だけ外に行ってしまった。

俺ヤバース。こんな険悪なとこにほっていかないで~

俺も移動術式で出た。

「ハァハァ・・流華ほっていくなよ。」

「やはりな・・朧げであったが移動術式を使えるようになったんだな純ちゃん。」

「ああ。」

身をもって復習として教えてくれたよお前が・・(´;ω;`)

円を描く流華。

俺は流華の手を取る。「とにかく元気になってよかった。俺一時はもうだめかと・・」

「それよりあやつらを相手にするとまた血が減る。純血であるゆえ敵に回せば無意味に苦しい。」

後ろを向くと総出で追って来てやがる。やべえな確かに。

穴に入っていった。

マンションだ。うちの部屋の。あいつらが近くまで追いかけてきた。

俺もピョコンと入ったら穴をすぐに流華が閉じた。

「お帰り・・。」アイツの声がする。

戻ってきたんだな・・・って

「ああ。ただいま」

流華が返事をする。

いつものマンションに戻れて俺は・・うれ・・し・・い・・ぞ?

「あら・・?」
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