俺とアイツといとこ殿!
アイツはちょっとセンチメンタルなのか?らしくねえな。

「いや?皆考えておるよ。だが立場が違うだけなのだ。結果だけ聞くとそう思えるかもしれぬが・・皆お役がある。
それに沿った考え方をすると求めるものは違ってくるのだ。自分の仕事をきっちりこなしていると意見はすれ違う。
だがそれぞれ一生懸命にやっておるのでな。その意見をまとめるが当主と島主と統括。純血はシンボル一番強き導くモノ。」

だよな。俺はこの間考えた部分だ。


「そっか。限られた部分には限られた人しか行けないのはそれを考える余地も資格もないからってことだよね?」

「そういう言い方をするとそうとも取れる。賢人らが本当の私しか知らぬこと書記しか記録していないことを知ったところで出来ることなどないし、
賢人としてやれることが減るのであれば無意味だろう。」

「島って・・元々何処にあったの?」

どうしたんだ?ちぐはぐな質問が多いな・・。

「混乱したか?」

流華が肩に手をやるとアイツは安心したように笑った。

「うん・・ちょっと。ごめんね。」

「いやいいのだ。だからの・・いきなり闇の国に連れていったりいきなり細かい話はせぬのだ。
理由は賢いものほど混乱するからだ。私は時間をかけて理解したのに対して・・瞬ちゃんや純ちゃんは一気に私の話と見ているもの、
思ってきた軸・事実自分が思う感情・・そしてもしかしたら戦闘そんな色んなものが一気に覆いかぶさると思う。
それは負担以外のなんでもないゆえ急いでおらんのだ。」

「うん・・・ありがとう・・そうなんだ。逢坂や羽の意義・・
そういったものを理解して日々鍛錬してルカの最初してくれた見解や道の話とつじつまが合えば合うほど混乱して焦ってるのかな・・最近。」

そうだったのか・・俺アホなのかな・・そのまま受け止めてたけど・・。

そりゃ驚いたりはいっぱいするけどよ?あんま深く深~く考えないっていうか。

考えたって流華にわからんのだから俺にわかるわけねえとか、そうなんだからしゃーないじゃんっていう諦めが・・・あはは・・。

聖剣だって逢坂では刀だけどよ。灼熱島ではちょっと違ったし、話を聞いてもわかんねえもんはわかんねえし。

闇の国と地獄の区別もつかねえし?

俺はアイツと流華に一息つけよ的な感じでキッチンから熱燗を持っていった。

「ありがと。」「有難う。」

二人はそう言ってちびちび飲んでいた。

保温出来るこの熱燗器?はすげーよな。うん。ちょっと酒の味が飛ぶけど・・ヒレがあるから

あんま文句言われない。いっぱい飲むからなあ・・家庭用キッチンじゃそこまで言ってもな。っていう・・

あ!!そうか・・そうだったのか・・・!!

「流華!島は家庭用キッチンで蔵は冷蔵庫!流華が飲みたい量のキッチンじゃ足りなくって他にあって酒の材料は夢の中か?」

「何言ってんの?お前。お前の方が夢の中だよ?」

呆れた顔で見られた俺・・・最近チェリー爆弾をしてからいいことないかも。

「純ちゃん・・・その方向性の考え方で概ね合っている。それでよい。」

え?

やったー褒められた。

そうだよ。だから細かい報告する必要ないんだ。

所詮家庭用キッチンで出来ることは限られてる。ルカの望む料理も飲み物も作れない。

賢人やらにゆってもしゃーないんだ。

求められてるものだけにその答えをキッチンで出来るだけのものだけ揃えてやれば・・

「流華?どうゆうことあいつのミラクル爆弾。」

ミラクル爆弾?確かにピーンと着たミラクルな爆弾発言ではあったが・・・

いやにファンシーじゃねえか。

「それぞれの役割を割り切ってしまえば自分の立場や見える道も違うということだ。」

「へぇ・・馬鹿っぽいあの例えとはやっぱ違うね・・。」

なにその冷たい目線。それに嫌味が増している・・・。どしたんだ?

「ただそういった立ち位置から解いてゆくしかないとは思うのだ。
私とその先にゆくとしたら、島の左翼としての瞬ちゃん私のいとことしての瞬ちゃん自分自身の願望・・・
ある程度の地図がな無いと我々ははてしない世界で進めない。私だけがこちらだと言っても間違えるかもしれぬ。
私も考えてはおるが間違えたりもするときもあると思う。でもお前たちにその判断材料がないのであれば一緒に間違ってしまう。」

「そう・・だね。僕なりに考えてみるよ。まずなんでアイツがあの答えで概ね合っているのか問いただしてからね!」

ひえええぇぇ嫌だ? なんか嫌だ?

勉強だけでは負けたくない的な嫉妬超いやだ?

アイツはあの逢坂に行けなかったことを多分悔やんでいると思う。

俺も逆なら悔やんでる。だって得たものはでかいもの。

それにあそこにしかない空気というか現場でしかわからないルカの言葉の意味もある。

アイツならもっとわかってたかもしれない。

全部を知ってすぐに追いつきたいし助けになってやりたいけど・・

俺は桁の絶対量が違うと思った。アイツがサバイバル演習で思った感覚と似てるかもしれない。

同じ土俵に立つにはまだやるべきことはあって土俵に立てなくても血を作ったり一緒に休んだり

そういうことも流華にとっては絶対必要なことなんだよって最近は思う。

「あ。俺一個聞きたいことあったんだった。」

「なんだ?」

俺も座り直して、ぬる燗を飲んだ。

「いやー狙撃されてたときあったじゃん。最近おとなしいけどさ。」

「ああ。あったな。おとなしくはないが。」

ん?まあいいや。

「流華ってばあの時いっつも瞬間に守ってくれてたけど最初のタクシーの時なんて話してたし考える暇なかったとおもうんだけど・・
エレベーター位置から俺しか見えなかったと思うし。なんで瞬間でガード張れるんだ?」


「全く・・ふふ・・純ちゃんは遅いと思ったら急に早く走りだすので面白い。」

「なんだそれ?」

流華はそう言ってご機嫌そうにヒレ酒を飲んだ。アイツは不機嫌そうに杯を飲み干した。

「いや・・特に感想に意味はないが・・答えだけを言うと経験である。
一回目はそう経験そのもの。エレベータの時は経験と分析。次も来るだろうと思っていたゆえ。純ちゃんにもかけた。」

「え?」アイツも俺もえ?しか出なかった。

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