俺とアイツといとこ殿!


「流華・・?怒ってないのか?」

「最初から怒ってなどおらぬ。お前たちには寛大にしているつもりだ。だがいらぬと言われ少しの寂しさはあったか」

そりゃ・・そうだよな。

「しかし・・時間をおいたほうが考える時間があると思ったのだ。もしそのまま生活できるのなら・・
純ちゃんだけでも普通の血腥いこの世界から開放してやれるやもしれんと思った。
今日はタマ殿がいたゆえ間に合ったが・・私は取り返しのつかぬ事をするところだった。反省している。」

凛と言われても。

「面白い女子だの?・・純一の主人は。」

「お・・おう・・面白いっていうか・・」

「してタマ殿が聞きたいことはなんなのだ?」

「ワシが神木か精霊になる方法を知っているか聞きたいと思っての」

そうだった。こいつはそれが知りたかったんだっけ。

「それなら・・」

「知っておるのか??」

流華はアイツの注いだ酒を飲んで煙草を加えた。

俺は自然とライターで火を付けていた。

やべえ・・習慣病。

流華はこちらをにっこりと見て
「有難う」といった。

やべえキューンってした。

俺奴隷行き切符持ってるかも。

「知っておる訳ではないが聞いたことはある。どこの神社でも精霊の儀が成されて新たに誕生をすることを。しかしな・・」

「なんじゃ?」

「お主はもう干渉されている。」

流華が弾丸をシュパンと入れるように言った。

「か・・干渉?なんじゃ?」

「精霊が出るのは何百年も前から決まっていること。それを踏まえて儀を私の名で中断した。それは狙って歴史を断絶したことになる。そして、その時に迷ったタマ殿の御霊はここにあるが代わりに精霊になったものがいるということだ。
これらは改ざんをするために何者かが割り込んだことになる。」

流華は真面目な顔で言った。

「じゃあワシは・・・もう精霊にはなれんのか・・?」

「記憶を集めるしかない。と思われる」

「へ?なんじゃと?」

「タマ殿が干渉されたのはあ奴らだけではない。成り代わった精霊やその日を教えたもの指示したものそれらをつなぎ合わせて行けばタマ殿は戻れる可能性がある。」

「お主・・・お主は・・何をしっているのじゃ・・?」

「何も知らない訳ではないが、私も知らないことを知りたい。我々も干渉されて害を受けているのでそれを追っている。
我々の方が複雑ゆえ長い時間人間を器にし、御霊を共有しながら同じ敵を追っている。」

「御霊を共有し追う・・ておるのか・・」

「ああ。太古の時代からそれだけの為に私は存在する。このモノのように優しい気持ちなど持ち合わせてはおらぬが、
私にとって誠実である数少ない家族なのだ。」

アイツがべっとりとうるうるした顔でルカにはべりついた。

俺もぐっときたけど・・セーフ。
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