俺とアイツといとこ殿!
ポンポンと何も言わず背中を叩くタマの手をすりすりしてアイツは立ち直った。

マスコットキャラっているんだな!

「で攻撃せず脱出する方法は思いついたかの〜そろそろ腹が減ったの〜」

「誰が攻撃せぬといった。仕掛けられた喧嘩は買うが殺さぬと言っている。自分の手でもなんでも事実上殺さない方向で。という意味だ。永遠に出れないなら殺す。」

おお!流石いとこ殿。

まっさきに死のうなんて気はさらさらなくって殺すか殺さずにいるという方向性だけは決まってるのね。

「なんの攻撃が効くかなあ・・・」

「色仕掛けが平和的だの。」

「タマ・・女に女が色で落ちないだろ〜」

「人間の女に好かれやすい男ならいるのじゃろ〜」

キョロキョロ

どこ?

「僕〜?」

アイツがそんなことあるけど?的な声で言った。

は・・腹立つ。

「タマ殿それは名案だな。しかしの・・・うちには男が二人・・どちらも好みでなければ通じんの。オトミなら純ちゃんを差し出せば八方丸く収まるんだが・・」

八方じゃねえ一方とんがってます!!

何も言わないでおこう。

チェリー爆弾はこいつには絶対聞かれたくない。

「僕・・・・は別にいいけど。葵が言ってたでしょ一晩じゃ返してくれなかったみたいな貴婦人の話」

美人だしな。胸もあったしな。

えーと・・・してたっけ?

「ああ。そうならまだるっこしいな。」

「まだ決まったわけじゃないけど機嫌を損ねたところで僕はなにか直接あの人をどうするわけでも出来ないから。」

「まあ冗談の弾みであるからの。」

「そうであるな。」

タマーー!!冗談だったのかよ〜

超年寄りジョークはわからねえよ!!

なんで流華はわかってんだ・・

時を越えたら・・流華も超年寄り・・・?か・・???

うーんそこは悩むところ。
否定しないと俺が困る。σ(`・・´ )

「ということで・・・検討したが悩むのだ。そろそろ出てきてこの何かしら会議に加わって貰えんかね黒い嬢王」

お水の嬢使ったよな?花魁風だから??

タカビージョークなのか?それ笑えねえ。

「ホホホホ・・・」

笑ってる・・通じてるし。

シュッっと音も無く暗がりからさっき見た女の人が出てきた。

「殺さぬが出たい。とな・・では無意味じゃろう?主らにかけた幻術自体が。」

「そうだの。そこを何とか。ベッピンサン」

大阪じゃねえんだからマケてくれないだろ。それに棒読みだぞ。流華。

「美しいそちに言われればそう悪い気はせぬが・・」

効いてるじゃん。それなりにオセジ。

「お前は何が欲しいのだ?」

流華は立ち上がって女の人の目を真っ直ぐみて言った。

ドストレートにやっぱ戻った。

そうだよな〜変化球なんて投げれないよなあ・・

「主じゃ神咲流華・・お前が欲しい。」

「私はあげれぬ」

はい即答入りました〜

「私は喰らおうなど下卑た事は考えておらぬのじゃ。ホッホッホ」

そうなのか。

「では主も追っているのか・・?」

流華は強い目で真っ直ぐに睨むわけでもなくただ尋ねている。

「ああ・・その通りじゃえ。」

「お前に関するキオクが欲しいのか?」

「それもある。」
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