俺とアイツといとこ殿!
「私は先代同様にこの目がいえ力が・・だったのですが・・今好きになりました。」

今力っつったよね?濁したけど。

「私もたまに赤くなるのが嫌だったの。でも今日好きになったわ。嬉しい。」

「今日は宜しければ夕食に招待させて下さい。」「ええ是非。でもドレスが・・」

ツンデレラ・・が今日はシンデレラ設定なんだきっと・・。

シンデレラぽいのに男は堕ちると思ってる!!

昔の童話をマジ演出する流華が馬鹿なのか騙される男が馬鹿なのか・・。

「少し汚れてしまいましたね。とてもよく似合っていますが折角のご来訪です。うちで用意させて下さい。」

「ええ喜んで。燕・・」「はい・・ではそちらの方とサイズなどを伝えてまいります。」

流華は天使の微笑みを絶やさない。紳士もぽわわんってしてるし・・。

「世代を超えてこのネックレスが私の元へ帰ってきてまた異国の友人と巡り会うなんて・・なんてロマンチックなんでしょう。」

「本当ですね。私はなんてラッキーな男なんでしょうか。」

なんか和歌の訳を交換してるみたいだ。流華がよく読んでる・・。

あ。それ??そのわざとらしいお嬢様風話し方ってあれが123バイブルだろ!!!

俺はちょっとスッキリした。シンデレラ設定の和歌の訳でお嬢様風に。

ふ・・あれがバイブルな流華が面白いが表情まで付いていくのは凄いな。。

あんなにキレやすいのに初対面の男に髪なんか触られた日には・・ブチ切れると思う。

公務って・・大変・・ってか心理的にも大変なんだな・・。


「煙草を失礼しても宜しいでしょうか?」紳士が聞く。

「私はその・・・」言葉を濁す・・

バイブルにはないのか?

燕が帰ってきて「申し訳ありません流華様はすぐに胸を患いますので控えていただけると・・」

「燕失礼だわ。謝罪なさい。この屋敷はエッケハルト様のものですよ。結構ですよどうぞ。」

なるほどな。それがしたかったのか。確かに茶番だ。。。

≪わざとらしすぎないか?≫

≪神咲グループの後継者の孫なんだ。もしもなにもなければ流華はこうなってたかもね。≫

確かに・・生まれたときからうちはもうグループだったけど・・・

孫っつったっていっぱいいるじゃん。

俺もだし!

でも俺庶民だし。流華なんて滝に打たれて島と話すヘンテコキントウンに乗る女だぞ。

もしかしての世界がここにあるっていうなら・・俺もこの紳士みたいなわけか?

うえ・・なんかヤダ。

「申し訳ございません。出過ぎた真似を・・ですが・・・」

燕が流華に言われたとおり謝る。

「いえいえ・・お傍付きの女中さんも仰るとおり傷にも障るでしょうし・・お体もあまり強い方ではないようなので男の私が控えます。流華様少し休んでください。それまでにドレスも食事の支度もさせますので久しく出会う友として歓迎させて下さいね。一族全員を今から私は呼んでまいります。」

マジカ。

一族全員?テーブルに座れる食卓で話せるのか・・?俺らの本家の食堂も大概広いが。。

「ありがとう御座います。心遣いに感謝しますエッケハルト様。」

極上のスマイルに俺は嘘でも蕩けそうだ。

そうだなこんなので落ちない男は男じゃねえと思う。

ホントの流華を知らなければな!!!

流華はどっちにしろ完璧主義だ。あっちも探りを入れてきている堂々と。

≪わかったよ。≫

≪流華の意図か?≫

≪あの人の目薄いと思わなかったかい?≫

確かに・・色やら力やら覇気ってのは葵とか黒いのみたいにちゃんと純血なんだけど・・

逢坂のインド人ぽいやつの方が綺麗な翠だったような・・。うーん

≪どゆこと?≫

≪あの人完全な純血じゃない。けど力はある。流華はどっちもというかこっちを敵に回したくないんだあの王様には力はないからね。でも闇の力はあっちでこっちは純血でしかない。≫

≪いやーさっぱりだよなタマ。≫

≪うーむさっぱりじゃなあ・・≫

≪だから結論はあの人は次元を越えられないし、羽もいない。そして・・同じ純血の流華の能力しか探知できないんだよ。≫

≪!だから俺らのテレパスには気づかないのか?≫
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