俺とアイツといとこ殿!
大賢者は苦しみだした。

そして目がギョロリと緑色に光ったんだ。

そう思ったら赤にも光る。真ん中には白い線が入ってて・・

まるで・・・猫みたいなんだけど・・
流華のスターサファイヤだっけ・・?

あれの線みたいに光っているから線が入ってるって感じなんだよ。

とにかく怖い俺はゾワゾワとする。

「大賢者様が!!目が!!」

皆が驚いて流華の後ろに下がる。

ばかやろー女の後ろに下がってどうすんだ。

俺とアイツと元左翼殿や他の賢者そして燕は流華の少し前に立っていた。

「賢者殿。島の尊い血が口に合わないようであるな。」

「・・・・老人ごと貼り付けるとは思いもしませんでした・・殺しはしないのですね。やはり・・」

賢者がそう言った。若い男の声だ。

・・ノロみたいな感じで乗っ取られてるのか?

ルカはブツブと小さな声で言った・

「緑が強いが赤もある。色を変えてゆくその目と光・・アレキサンドライト・・・・か。」

それは俺も聞いたことある宝石だ。

「流華・・火の石にはアレキサンドライトは入ってないよ?」

アイツがそう言った。アイツが言うんだから間違いないだろうけど・・

じゃあコイツなんなんだ?
純血でもない・・どうやって・・。

「ああ。この封流はちと変わり種でな。我が愚弟である。」

またもやびっくりだな発言をした流華がそう言った瞬間。

ぐてい??ってえーと・・弟?・・夜一・・?そんなバナナ。

貼り付けにされた賢者は何事もなかったかのようにベリベリっと皮膚を貫通して

自力で起き上がり壁を老人とは思えない速さで蹴ってルカに向かっていった

「盾」

ガシャーンと音が鳴る。

「さすが姉上様・・。ですが・・盾だけで耐えれると?」

艶のある声は流華の声に少しだけ似ている。

もっと太くて違うんだけど確かに血の繋がりを感じる。

「いいや・・思ってはいない。」

「おいおい流華・・フールって・・一体・・追放されたモノだろ?お前の弟って・・」

「いっぺんに聞かないでよ。純ちゃん。」

老人の口からいや・・賢者の口から純ちゃんと言われるとは・・!

ってこの感じなんか知ってるぞ・・。
やっぱ夜一だ。

流華は体術だけで何故か戦ってる。
みんなを何重もの金色のシールドでつつんで。

≪ねえ・・護符もってる?≫

アイツがテレパスしてくる。

≪ああ。持ってるけど?≫

≪それをこのビンに巻きつけてよ。僕は流華のガードの補佐で手が離せない。≫

≪護符を?≫

とりあえず酒の水分で貼り付けた。

≪いい?一回しかチャンスはないよ?何かあったらすぐにそれを投げて。≫

ああ・・そうすると二人で割って一緒に夢へGOか。

味方も増えるし、此処でも何も起こらない。

≪それではダメだ。私の護符の夢では凌げないのだ。≫

流華が引き裂くようにじゃなくすんなりと入ってきた。

これが純血の能力か・・。

≪でも流華・・どうしたら・・?≫

アイツは汗が出てきてる。流石に爆風やら術式を連発するような場ではキツイみたいだ・・

それと流華が力を使わないことになんか関係が・・

≪頼みがある。≫

≪なんでも言って?≫

≪そうだ。なんでもするぜ。≫

≪瞬ちゃんはこいつをフルパワーで一時的に1分〜2分くらい動きを縛って欲しい≫

≪え・・・無理だと思うよ・・。ごめん。≫

≪やれ。≫

えーー頼みじゃないじゃんもはや。

≪お・・俺は?≫

≪下に落ちている鞄の小箱から黒い髪だけ取って燃やして欲しい。≫

黒い髪・・鞄・・小箱・・・OK俺いけそう!

≪わかった。≫

「剣。」

剣が出現して流華が賢者をもう一度一番奥の貼り付けた場所まで吹っ飛ばした。

容赦ねえ・・。
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