俺とアイツといとこ殿!
ちょうど話が微妙になってきた所で

「もういいか?」とスプーンをもったルカが入ってきた。

話を聞いていたというよりは話し込んでいたので割って入るのは良くないとタイミングを測ってたみたいだ。

「何の話?」

「ガラス割れた時の話。なんで割れたの?ってさ。不思議だったから。あと公務の話。」

俺は普通に答える。

「ああ。そうか。」

特に興味もなさそうなルカに聞いてみる。

「ノロってヤツ復讐とかしてくると思う?あと公務ってまず何?」

「ストレートしか打てないのかお前は。」

アイツがちょっと怒っている。

だって・・・ルカにははっきり言わないと伝わらないって俺なりによく知っている。

「ノロの事から答えようか。復讐は分らない。因縁の関係とかでは無いのだ。
・・結局帰りに逆探知してみたけど分からぬ。
・・多分あの男が訪れた最初の場所にももういないだろうな。
やられたらやり返すとか言うものはもう相手の性格とか考えに依存するのでわからん。
感覚の分析とデータの確立で言うと多分女だ。すまぬ分からぬことが多いのだ。」

いや・・かなり分かってると思うぜ。初対面なんだろ?体対面もしてねえけど。

「女か~可愛かったら復讐でもいいな。」

俺は何気なしに言ってみる。

「ははは。可愛かったらというか女なら止めは二人に任すよ。」

「えー・・・おれやだな糞ビジュに任せよう。よーし。そうしよう。」

「ちょっと・・勝手に決めないでよ・・。ルカ目の前でその可愛い子に止め刺しても平気?」

「なぜだ?」

ルカは不思議そうに答える。

俺たちも少し不思議になる。

「いや女の子は大事にするっていうか・・さ」

「だな。」

ルカは笑う。

俺らの前では結構笑うんだなと最近になって思う。

俺はルカを知ってるようで知らないんだな。

「私は女を殺すことはなかなかないよ。でもそれは私じゃなければ問題無い。」

そ、そうなの???

「なるほど。自分のポリシーを守れたらそれでいいわけだ。」

アイツはそれでこそ。みたいな顔してるけど・・俺だけか?納得できないの。

「ああ。その通りの意味だな。女だろうが男だろうが始末してもどちみち構わないと思っている。傷つけたって別に大してこちらは傷つかない。私のゆく道の先において邪魔なら消す決定はするが。女を殺す趣味はない。し、まずしたくない。やりたくないが目的は達成する。
だが見ていても平気だ。そんな知らない女どうでもいいからな。
さっきのカヨの話じゃないけどあれは逆切れする人間も多い話し方だと思うんだ。
私が最後引き止めきれなかった責任という部分をついてくる人。」

「いるだろうね。」

そうなのか?俺はご最もとおもって聞いてたけど・・

立場的にやっぱ身内ってのがあるのかな?

「私は殺していないとはっきり言えるのはそういう分けた考え方があるからだと思う。
自ら殺すことはないが、よっぽど邪魔なら眠ってもらうし拘束することもできる。
傷を付けなくったってある程度女でも処置してきたよ。」


「さすがいとこ殿。」

「ん??」

いや俺の中でマイブームというか口癖になりかけてるフレーズが・・・
ポロって出たというか・・。


「なんでもないぜ。」誤魔化す!!俺は必死で誤魔化してやる!!

「プ」

笑うなよ極限に恥ずかしいんだから!!


「そうか。まあ分かりもしない女の事を考える事より一族の未来を私は考えるよ。」

優等生な言葉で締めくくられた俺らのお粥タイム。

「じゃあ・・始末してきたのは・・もっと沢山・・あるんだね?」

!!オイ!お前の方がどストレートじゃねえか。

「ああ。」

ルカに隠す様子はない。聞かれたことには答えるタイプだもの。ルカ。

悪く言うと聞かれなかったことには答える義務も必要も無いと思ってる。

「戦闘すら好んでしない流華が・・何故・・」

アイツは口篭る・・。

言いにくいよな

「何故人助けみたいなことや船で殺戮するのか。って言いたいのか?」

サラっというね。やはり。

でも俺は正直流華を聖女のような目で見ていたわけじゃないけど・・

言葉として聞くとやっぱり驚きがある。

「ああ・・そうだね。それを何故公務と言うのか。指示されているの?」

「されていない。島主・純血として公務であると判断している。」

「流華単体で会社にかこつけて正義の味方ごっこやっているって訳ではないよね。」

「勿論そうだ。そんな事面倒で敵わない。」

「じゃあ・・・」

「その先は・・羽として聞くのなら答える。一般の島民には答えぬ。」

ゴクリと俺は喉を鳴らす音が聞こえる位緊張する。
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