俺とアイツといとこ殿!
俺は素直にお礼を言った。

「別に君らの為に来たわけでもなんでもないし〜」

知ってるし〜。

「で・・アイツ誰?」

そこは知らないのかよ!!

「流華の義理の弟だよ・・」

ポツンとアイツはそう言った。

「憑依?それとも老人なの?」

・・・・。

正直ガードに関して助けられるのは悔しいのかもしれない。

「ここって黒の国?だよね。流華ちゃん・・またまたむつかしいもの紐とかせるんだから・・」

え?いきなり呼ばれて次元の謎とか仕組みを解いて来たのか?

やっぱ違うんだな・・。

だからちょっと時間かかるって言ったのか。流華は。

時差も計算づくってわけか。

「姉さま・・面白いことにもう3つの連合を組まれてるようですね。」

「いや・・間違っておる。お前にはわからなくてもよいし、分かるわけもない。」

まあ俺らとエッケと4つ×2をしたら8だな。純血に2個何かが宿るとしたら・・だけど

エッケはどうなんだ?計算に入るのか?・・・黙っとこ。

「見下すのはそろそろやめてもらえませんか・・お互い子供じゃないわけですし・・」

いや。。お前チューガクセーくらいだろ。
むしろ中二病だろ!

「見下してはいない。立場と事実。それだけだ。」

≪葵に小声で口を出来るだけ動かさぬように伝えて欲しい。≫

流華から単発テレパスで俺とアイツにだけ飛んできた。

≪なんて言えばいい?≫

≪合図をしたら・・お前たち以外に靄をかけて欲しいと。≫

俺はそうゆうの苦手だからアイツにクイっと首を振って話ごと振った。

アイツはやれやれ・・って顔をした。

「そろそろ・・やめなさい。賢人で遊ぶのは・・」

「そうだね。もうこの身体持ちそうにないし〜」

大賢人の目の色が・・・戻った・・

「島主・・・ハァ・・ハァ・・」

「取り込まれたのは主の責任ではない・・力の差である。ゆえ・・許す。」

「・・ありがたき幸せ。愚劣な死から栄誉ある死へと変わりました。次の大賢者は島主がお決め下さい・・お役ご苦労さまでございます。」

「ああ。」

賢者は・・胸を自分で・・貫いて死んだ・・

許すって・・死ぬことを?

自害することを許すってこと・・だったのか。

罪人・・封流に家族や書記がそう刻まぬように・・大賢者が罪人にならぬように・・それも島主の役目なのか。

御霊みたいなものが形になって賢者から出て少年に変わった。

少し流華と似ているけど・・180弱・・流華と同じくらいのひょろっとしたというか甘いマスクという言葉が似合う可愛い系の葵とはまた違う美形な少年だった。

赤茶色の髪・・赤茶色の目。

まさしく島の人間・・そのもの。

だけどなんだか色が・・変だ。

「そんな目で見ないでよ純ちゃん。」

「・・・・・。」

「封流として生きていける条件は二つ。国籍すらない我々に行き場所があるかということと最も重要なのは生きてゆく糧があるかということである。」

あ。血が・・構造が一緒なら・・。

違う賢者が
「だから百合様も一緒に封流とされたのですか・・?」

「愚かな姉上には前純血殺害の折この愚弟を時間や場所を手引きした罪がある。このモノが生きるためではない。」

姉ちゃん・・そういや・・いたっけ。

全然似てねえ・・なんか流華は話さなかったらどっちかというと儚い感じなんだけど

百合さんは明らかに強そうです。気も身体も。みたいな。

まあ美人だった気もせんでもないけど明らかに全員母親違うよな?って感じ。

「正しい判断であると思われぬ方は進言して頂きたい。」

「是」「是」「是」「是」

一個すくねえのは・・やっぱり嫌だな。問答が嫌いな俺でもさ。

「純血である姉さまに島主やら会社の統括やら家の主までさせて・・蜘蛛の糸みたいに縛る弱い力しか持たぬこのものらを、守る理由などどこにあるのです・・?」

少年は馬鹿にしたように言った。葵とは違うけどすげえムカつく野郎だ。

「守ることに理由?そんなものはいらない。それに私は蜘蛛の糸に絡まってなどいない。」

おお!カッチョイイ。
ヒーローってこんな感じ?

「現に今厄介ものになって姉さまに力を使わせているではありませんか。邪魔なだけ!!」

シュンと飛んできただろう光を葵が違う方向へ青い光で跳ね返した。

さっすがー!パチパチパチ。

どっちもぶっ飛んでるけどまだ葵の方がましだぜ。

いや・・どうだろう・・・

俺よくわかんないや。

こいつも大概だからな・・。

「今は味方」ってだけで。
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