俺とアイツといとこ殿!
「話だけでは・・中々その先にたどり着けぬと思ったゆえ・・手負いにすれば回復しなければいけないし
助けが来るやもしれぬ。休む場所を探す。それが根城かもしれぬと思ったのだが、姉上が痕跡まで消して帰ってしまわれたゆえ・・」


「姉と弟は仲がよかったのじゃな?」

「そのようだな。爺様の時まで知らなかったが。存在は知っていたが私は幼少期違う場所で殆ど過ごしたのでな・・」

ああそうだった。

逢坂で過ごしてたまに儀式やら集まりの時帰ってきてた訳だから・・

ルカはその時すでに時空間移動術の原型は出来てたわけで。

ちゃんと使えるようになったのはもうちょい先みたいだけど・・

逢坂で過ごしてたまに合う兄弟なんて気にする必要もなかったのか・・。

「でも一緒の家なら・・純赤石作ってくれたんじゃねえの?」

俺は疑問だった。あの弟の溺愛ぶりと力だと作れると思ったし。

姉もいるからなんとかできるはず・・・

「いや・・・あの二人は血など作ってはおらぬし赤石すら作れんよ。」

これには俺もアイツも驚きを隠せなかった。流華は平然と言うが・・・・。


「へ?マジ?どうやっていきてんの?」

「父と同じように人から得る。自分の得たい栄養素を人から取り出し、自分のものにする。それらを構成すれば純赤石と同様のものや赤石も作れる。禁忌だが。」

「お前それって父親の時みたいに殺さなかったのかよ。」

「爺様から頼まれたのは父のみであるゆえ。」

変なとこで真面目だな。

「だが、私は知らなかったのだ。殆ど会ってないゆえ・・と話す必要がないと思っていたゆえ。爺様の時にその力の片鱗を見た。」

「爺様って・・・何とられたんだ?目と・・」

「目玉そのものではない・・眼力と・・・多分封印術式やらもろもろであろうな。」

マジかよ・・純血からそんなことする奴って一体・・。

「姉上が手引きしたというのは書記が見たゆえ知っている。そして爺様を縛ったのは姉上だ。」

お前ら兄弟どうなってんだよーーーー

「その姉君にすら無意識に語りかけ誘導する奴が今回のゲームを仕掛けてる奴ってことにもどるよね。」

アイツはそう締めくくった。

「これから幾度と会いそうじゃの。髪が幾つあっても足りぬゆえこれを持ってゆくが良いぞ。」

黒の姫は呪符をサラサラと書いてくれた。

流華もその紙と筆でサラサラと書いて葵と黒い姫に渡していた。

葵もそうしてた。皆出来るんだ・・・・。

へえ〜

「破れば発動する。」
「同じくそうじゃ。」
「僕もだよ〜」

息ピッタシ。

「して・・緑はこの戦に使えそうか?その奇妙な指輪もう一つ作れまいか?」

黒の姫は傷が治るその指輪が欲しそうだった。

たしかにな・・便利だもの!


「緑の能力は守る事城や歴史や指輪も一つに大して長い時間をかけてこのように一つ作ったようだ。無理であろうな。」

「それはそれは。友好関係あってこその賜り物じゃのぅ。」

「ああ・・死ぬほど嫌な思いをしたが・・得たものは主らに見せたように大きい。」

死ぬほど嫌な思いをしたんですか・・・。

あのお嬢様役・・。

「平気じゃろう?」
「はは。」
「だね。」

ん?

なんだろこの違和感。

「して私はただ助けにゆくことは断る。」

「わらわもじゃ。」

「僕は流華ちゃん以外断る!」

一人変なのがいるが・・基本的にめんどくさいんだな。

「互いの知らぬであろう情報と交換する、もしくは非常事態の時上が見えそうな時に
共同戦線を張れば勝てそうな時などにすればよい。皆それぞれやることがあるであろうからな。」

「同意見じゃ。」

「僕もさんせー」

「葵・・よく此処にそういえばこれたな。」

「これると思ったから呼んだんでしょ〜素直じゃないんだから♥」

「赤いのは一度着たことがあるとはいえ・・確かに青いのはよく来れたのぅ。」

黒いのが感心している。

「僕は顔と頭と勘だけはいいんだ〜」

顔もちゃっかり入れてるし。

「勘って危ないんだろ?」

俺はまえ流華が言ってた事を思い出した。

「積み重ねられた経験の中で導き出される答えを瞬時に勘というならば悪くない。葵の場合は計算もしてからの勘だから尚良い。」

「そうだよ〜君らみたいに当てずっぽうではないし〜?」

イラーー・・・

≪ねえ・・≫

≪なんだよ≫

≪黒の姫の羽と僕らも髪を交換しない?≫

≪え?マジで?なんで?≫

≪流華たちは立場があるから今共同戦線って形だけど僕らは主君が危ないとき、助け合うって共同戦線でも良くない?≫

≪まあ・・確かに三人よればなんとやら・・ちょっとは助けになるかもしれないな!≫

≪ってことでお前ゆってよ。≫

≪えーーー何でだよ。言い出しっぺお前じゃんか。≫

≪気持ち悪いもん黒いし、むにゃむにゃしてて・・≫

・・・・。
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