俺とアイツといとこ殿!
元唯一ってことは・・・どうゆうことなんだ・・。

確か唯一っていうのは純血の奥さんか旦那さんのことで・・・

「離れろ。息がしにくい」

確かに豊満な胸の中でルカが溺れている。

「あなた桃は好きだったわよね。食べる?」

「食べる」

「毎日買ってあるのよ冷凍もしてあるから大丈夫」

ルカって桃が好きだったんだ?へーえ好みがあるとは知らなかったな。

でも食べるってゆっただけだし、現在も好きだとは限らないか。

毎日買ってあるえーと花梨さんのために食べるといった方があってる気がするな。

高級そうなチョコレートとチーズとワインと桃。

まったく関連のないような多分以前好きだったであろうご馳走をルカは黙々と食す。

「うまいな」

確かにどれもワインに合わないけどうまい。

「お前の前世の記憶はどこまである?」

本題でた。

「貴方が旅をしていて知り合ったのが私。私は瓦版を刷る人間であなたの故郷に連れて帰るという話だったわ
でも私はその前の日に殺されてしまったの。あなたと別れたあとすぐに一瞬の出来事だったわ」

「干渉をうけたか。なるほどな。先代の唯一を殺すなど許すまじ」

ルカは軽く怒っているようだ。

確かにこんな侮辱はないかもしれない。

花梨さんも結婚する前の日に殺され輪廻転生を繰り返しながら探しあててもらったわけで。

なんていうか・・・よかったなあ。

それに女だから俺的にもよかった。今の唯一にはなれねえもん。

同性愛を批判してるわけじゃないけど、うちの島では女には男。男には女の唯一と決まっている。

セーーーフ!ってとこだな。男だったらライバルだったわけだ。

「お前」「はい貴方」

「頭の中を覗かせてもらうぞ」

「なんでもしてくれて結構よ」

なるほど干渉者を探してここまで来たわけだ。

俺にもいろいろわかるようになってきたもんだぜ。

ルカは花梨さんの頭の中に進入しているが難しい顔をした。

「わからぬな」

「そうなんだ?」アイツが割って入ってくる。

アイツだって面白くない出来事だろう。

「ねえルカはどこまで覚えてるの?」

「二人で過ごした日々の事や約束した事など割と覚えている」

「うれしい。」

花梨さんは手を合わせて喜んでいた。

そうか覚えているのか。唯一が殺された後の絶望感さえ。

純血ってのはつらい役所だな。

見たくもねえもの見て感情移入したり何度も何度も夢に閉じ込められる。
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