俺とアイツといとこ殿!

ルカの友人??

陰陽師には連絡がついてすんなりあってもらえることになった。

その前の日の夕方の事だ。

「友人の誕生パーティに出かけてくる」

ルカがそういった。

友人!!なんていたのか。

ルカは銀色のドレスに身を包み銀の髪を少し結ってドレスに合わせる形にした。(アイツが)

「俺もついていっていいよね」

「僕も」

「ああ。かまわんが。粗相はするなよ」

おお!気を使っている。明らかに特別待遇だ。

いつの間にか買っておいていたプレゼントの大きな箱を俺が持って

行くついでに花屋によってこれも予約済みのブーケが。

それはアイツが持って。

本気じゃん。ほんとに友人なのか??

好きな人・・・だったらどうしようかな。

ルカの手回しのよさは今にしてできたわけではないという事はわかっているのだが俺は心配。

「ルカ~友人って男?」

なんとなしに聞いてみるそぶりで聞いてみた。

「ああ。そうだ。」

男じゃん!!!俺ヤバス!

アイツもさっきから冷や汗をちょくちょく拭いている。

俺らも簡単なスーツに着替えたしな。

なんでもドレスコードってのがあってジーパンでは入れないらしい。

南青山にある別荘風の大きな建物に車を向かわす。

この車は花梨さんからもらったもので大きなリボンがかけられていたという仰天なプレゼントだ。

その車をアイツが運転している。ピッカピカの装甲新車だ。気が利いてるぜ。

「あのさールカその人ってどんな人?」

「んー会えばわかるであろう?さっきからなんだ?」

「それもそうだよな。ごめんごめん」

お前の男友達が気になって仕方ねえなんて言えるか。

《なあ~》

《なんだよ!!》

俺はアイツに話しかけてみる。

《ルカの男友達って興味ない?》

《あるけどあんまし聞かれたくないみたいだね!》

俺の質問に耳をダンボにしてやがったなコイツ。

アイツは運転席に座ってルカは後部座席で煙草をすっている。

もしもルカに好きな人ができたら俺らは運転席側で

後部座席でいちゃいちゃされるんだろうか。

あー耐えられない。

でも友人ってゆってる分にはまだ大丈夫かも。

それは俺らもおんなじなんだけど・・・orz 飛び抜けたい。

最近俺の思いは募ってなんていうかルカを抱きしめて眠れない日が来ることを恐れている。

毎日夜になると一緒に眠ろうとするルカが他の男の腕の中で眠ると思うとぞっとするんだ。

「ついたよ」

意外に早くついた。

まあそんなに遠くないもんな。

車をパーキングに止めてルカはタバコを消し、バッグのなかにある香水をつけた。

車がいいにおいで充満する。こんな女に抱きしめられたらキュン死にしそうだぜ。

少し大人っぽいメイク、香水、花束、プレゼント。どれもルカがそいつのためにしてる事で

俺らのためにはしない事でもある。

まあパーティだからな!それに香水はたまにつけてる。

だが!俺らのためじゃないけどな!

パーティ会場に着き何が入っているのか結構重量感のある箱を俺は持っていざ参らん!

っと会場の洋館みたいなレストランを貸しきっているみたいだ。

会場に入る前に強面な男にジロっとみられた。

ルカのカバンから招待状を出してやったらジェントルマンに変貌した。すげえな人間は変わるもんだ。

庭にはプールもついてるし。泳いでいる人もいる。ば、バブリー。

ルカもそういやあ泳ぐかもしれないって水着を持ってきたような。

こうゆうことね。最初意味がわからなかった。

もう季節的には寒くないしな。

マイいとこ殿は遠巻きにじろじろ見られている。髪銀色だしな。目立つわな~。

洋館に入ったら二階に行く階段が両脇かららせん状になっていてこれまたおしゃれな感じ。

ルカはカツカツとまっすぐに色でみわけているのか目標のほうへ歩いていく。

俺らは遅れを撮らないようにその両サイドを歩いた。

結構な規模とはいえ大分身内に絞りましたよという感じのパーティで大広間のどまんなかに列ができてた。

茶髪のワックスで無造作に計算された髪型と端正な顔立ちの男子。ザ・イケメン。

・・こいつか。贈り物を届けたり握手をされたりしている。

そいつがルカに気づくとその列をはみ出して走ってきた。

「ルカ!」

「ショーマ!」

ショウマ・・・・?

二人は抱き合ってショウマってやつがルカを抱えてくるくるする。抱っこからのくるくるだ。

えーと、友達ですよね。国際的ですな。

「今年は来てくれないんじゃないかと思ったよ。会社も引いたらしいし、何があったのかは聞かないけど」

「誕生日おめでとう。私が来なかったことがあるか。ふふ」

「この大きな箱誕生日プレゼント?」

俺はそいつに箱を渡す。だけの人。

アイツは花束を渡すだけの人。・・・・悔しいだろ。俺もなんだか悔しい。

その人は列のことなどきにせずルカの誕生日プレゼントをあけて・・・

箱を開けて・・・気絶しそうになっていた。

なぜならパンチングマシーンが入っていてビヨーンとその端正な顔に一発くれてやったからだ。

ぷくくくなんだかいい気味だ。

「ルカァ?」

「指輪だ。」

あれ?指輪?ああ・・・パンチングマシーンにテープで止められている。

怪我したらどうすんだよww

指にすっぽりはめたらブラックダイヤ??マジで?いくらかけてんのこの人。

いやルカなんだけどパンチングマシーンにもいくらかけてんの。

「ありがとうルカ」

「良く似合っている」

確かに。良く似合ってるぜ。フン。

しかしなんでこんなに親しげなんだろうか。

ルカに友人らしい友人がいたとは・・・。驚きを隠せない。

「紹介が遅れたな。こちらが私の羽の純一と瞬一。いとこだ」

「うわさのいとこ君達か。はじめまして。ルカとは友人の神咲翔馬です。」

か・・神咲・・?

俺しらねえぜ。

「ルカ僕親戚は全員覚えてるけどこの人に会った事ないよ?」

アイツが納得の行かない顔でそういう。

「当たり前だ。ショウマは爺様の最初の唯一の孫なんだから」

じゃあ俺らいとこ・・・?

「血はつながってないよね。」

「実は爺様は婆様と別れる前に子供ができていた。鹿児島で生んだそうだ。その子供は鹿児島から東京に。
東京の社交界ではじめてあってすぐにわかった。だから血はつながっている。いとこだ。」

ええええええぇぇぇぇぇ!!

まじっすか!!

へー ほー そうなんだ!

唯一に関する出席義務とかはないから知らなかったんだ。

もう別かれた相手だし。

このイケメンで性格よさそうなショウマってやつが。へーえ。ふーん。

血がつながっていればルカは仲間意識を持つだろうな。

こんだけ仲良くなるにはいろいろあったかもしれないけどショウマっていうのは島でも特別な存在になる。

「尚島には伏せられているゆえ誰にも話すな」

ルカが厳しい顔で釘を刺すようにそういった。

いわねえけど・・。確かになんかの義務みたいなのとか神咲のグループに入れられたりしそうだ。

唯一の孫か。特別な存在同士馬が合うのかもしれない。

《なあ!びっくりしたよな》

《びっくりしたね。もしもルカがこいつとくっついたら唯一の再会だね》

《変な事ゆうなよな。自分でも友人ってゆってたしルカだってゆってたじゃん》

《もし唯一が決まらない自体になったらこいつがなるのかなって思っただけだよ。そうだね友人って言ってるよね。なら一安心かな》

コイツもルカをまじで狙ってる。葵だってそうだ。俺だって・・・それにこのイケメンも友人ってゆってるけどいつどうなるか。

わからないもんな。俺だって一年の春には親愛なる友人だって思ってたんだ。

アイツがやきもち焼くのもわかるぜ。

「今日はゆっくりしていけるのかい?」

「まあ明日用事があるゆえ少しならいれる」

「じゃあ食事でも食べてきてよ僕ちょっと戻らないといけないから」

「ああ。楽しむとするよ。また後で」

「うん。また後で・・」

イケメンはにっこりと笑ってるかに別れを告げ列のほうへ戻っていった。

割とさらっとしてるのね。葵やコイツは粘着質な感じだから引っ付いたら離れないイメージがあるんだけど。

歩きながらルカは酒を調達していた。ウエイターが歩き回ってるからな。

プールサイドまで来て「ショウマは血は繋がっているが能力がすごいのだ。」

俺も用意された椅子にすわって聞く。

「どうすごいんだ?」

「食べ物を血として変換する事ができる。」

!!

「ほぼ人間じゃんか。」

「ゆえに生き延びてこれた。」

そりゃそうか。純赤石が作れなきゃ死んじゃうよな。

「島の掟にも縛られていないのでそれを糧にして生きてもよいのだ。」

「ルカも作ってもらえば?」

「私は島の長だ。それは可能であっても島の掟に従いながら自分の道を生きている。今だってほとんど消費せず生きれる道を見つけた
純ちゃんだってラジュと契約してから純赤石は減ったであろ」

確かに。乾く感じが前より格段にしなくなった。

アイツはどうしてるんだろう。

下を向いてるからまだ答えは見つかってないのかな。

それともまたルカのことを考えているのかな。
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