俺とアイツといとこ殿!
「やっと見えたぞ。」「俺も。」「ああ?麗しい」変なやつもいるけど。

俺も見えたけど・・・・

信じられない光景だった。

魚群・・・?の上に腕を組み仁王立ち。あの偉そうに立っているのは・・

間違いなく俺のいとこ殿・・だ。

うーん・・?

イルカ・・?でかいな魚・・・あれイルカじゃねえような。

「シャチだね。」黙ってたアイツが苦笑いしながらいう。

「シャチィ??ってちょっとどころじゃない獰猛な感じの?」

なんかのアニメかよ・・。おいおい。

「そうだね。島の近辺のシャチは普通のよりもっと獰猛だけど。。。ルカ立ってるね。」

「そうだな。まさしく立ってるな・・・海の上を走ってるってこれか・・」

少しも乱れていない服・・サラッサラの絹の髪は眩しくて濡れてもいない。

「皆のもの出迎え大儀である。」

偉そうにゆういとこ殿が可笑しくて。シャチに乗ってきたくせに。

でも愛しくてなんだか駆け寄って抱擁・・しようと思ったが

側女に回し蹴り体術を食らって一歩遅れた。いてえ・・

「流華様おかえりなさいませ。お茶で御座います。お暑うございましたでしょう。」

「うむ。熱いな。そして案外遠いのだな。」

傘をポンとデッカイのをさして車まで案内する。用意いいな

そりゃーシャチですもん。早くはないだろ。そのシャチにルカは少し手を振った。

不思議少女か?

「皆も本家に帰るのだ。話は後にしよう。」

「は。ご無事で何よりでございます。」

「うむ」

バタン。

ちょちょっと待って俺もルカと一緒にのるし!!

ギリギリ滑り込んだ。

バタン。

アイツも来た。

「ルカ怪我も無くて良かったよ?」あいつは泣きそうになって抱きしめた。

ルカはそっと手を回し「うん。瞬ちゃん達こそ無事で何よりだった。すまんな何も説明できず。」

「いいんだよ?ルカが帰ってきたら僕はそれで・・・」

俺は二人を引き離し・・ルカを膝に座らせる。

そして後ろから抱きしめる。

ああこれ至福。

「ルカ?ところでさ?ツッコミ満載のあの帰り方なに?」

「魚に乗せて貰ったのである。」

「いや・・・それはみたらわかるけどさ」

ルカの魚ってでかいくくりなんだな・・・

「ヘリは?」

「海の中である。」

「ルカどうやってあそこから降りたの?」

「飛び降りた。」
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