俺とアイツといとこ殿!
難しい流華の説明もなんか納得できる気がした。悲しいけどな。

「おい!お前・・ぼーっとするんじゃないよ」

「うっせーな。考えごとしてんだよ。」

「やっぱ熱でもあるんじゃね?」

失礼な!俺でもたまには考えてるちゅうの!

「まあなんにせよ。気を抜くなとは言わんが私といないとき気をつけるのだ。守ってやれない。私も敵わぬような奴に出くわせばそっちに
私もつきっきりになってしまう。止めるか逃げるのがやっとになる。お前たちを救っていては私まで危ない場合体制を整えてから救出には向かうが・・」

「ルカがそんなピンチになったことって・・・ないでしょ??」

「あるが。」灰を落とし普通な顔で俺の知るなかでキングオブ強い女は言った。

!!!えええええ??

俺は今年一番驚いたぞ。

アイツもそう・・驚きを隠せないようだ。

「い・・いつ??」

「2年程前だったように思う。」

「どんな状況なのさ。」

聞かないとそれ以上は・・答えないんだった。

「すごく怪我をして帰ったとき、お前たちは多分怪我をしたとだけ知っているのではないだろうか。」

「ああ・・・そういえば・・」

「力を半分に分けたというのもあったのだが・・全部あっても勝てたかどうかわからない。」

「そんなに??」

「世界は広いのだ。そんなこともある。確か・・NYに公務で行った時・・二十四節気も十分に使えぬ状況・・
あのノロと似ているがそれを承知で挑まれ任務だけ遂行しさっさと私は逃げた。戦うことが全てでは無いゆえ」

「ああ・・引くのも大事な事だとおもうぜ。」外国なのか・・。

ってかニューヨークってどこだ?外人か?

「力負けした事やらその辺は島の反感を買うゆえ伝えてはおらぬが一旦G線上の逢坂に戻り応急手当を受けて島に戻り純赤石を作ってもらいに行って静養した。逢坂では純赤石は作れぬゆえ・・応急処置しか出来ぬが一旦この世界から足跡を消し逃げる必要もあったし、それによってそいつに干渉されるのは今はないが公務を続けている為いつまた合うか分からぬ。」

「そんな奴が・・いるんだ・・。顔をみたの?」

「見たには見たが・・・顔と言っても私はあまり判別がつかぬゆえ・・」

流華は困ったように言う。つまり伝えられないんだな。

「色は分かるぞ。虹色なのだ。」

「虹色???」

「ああ玉虫色に近い虹色だ。合えばすぐわかるが視たらすぐに逃げよ。多分色をシャットアウトする能力はないが力は桁違いなのだ。」

「わ・・分かったぜ。でも俺・・逃げるったって移動術式はてんで・・ガードもだし」

「そうだな・・・瞬ちゃんはとにかくガードを一番強くして私を呼べば何とかなるかもしれんと思うが・・純ちゃんは・・なあ・・」

俺・・お荷物みたいだ・・・

「ああ。そうだ。爺様の呪符を持っているであろ?」

「あるけど・・・全部似たような感じだからわかんねえ・・」

「シールとマジックを持っておいで。」

言われたとおりシールと油性ペンを持ってきてルカに渡した。

「呪符を並べよ。」

「お・・う・・」

もしかして・・

ペタン ペタンと 木の呪符の字が書いてないとこにシールを貼っていく。

「ルカ?・・ナニシテルの?」

「純ちゃんがわかるようににほんごで書いてやろうと思ってな。」

俺名前シール持ち歩くの・・・・。( ´Д⊂ヽ

「ぷ!」

「いや・・大事なことであるぞ。いざというとき分からなければ宝の持ち腐れなのである。」

貼ったシールに大して油性ペンの細い方で移動術式(大)とか

色々書いてゆく「流華・・?大ピンチってなんだ?」

「とにかく自分が大ピンチだと思ったら最後の最後の最後の奥の手だと思えばいい。移動術式を封じられたらどうする。
攻撃もシールドも体術も効かなかったらどうする。その呪符は特別な呪符なのだ。爺様だけの奥義と思ったらいい・・」

「爺様はそうゆうのに優れてたんだな?」

「まあな。人柄も優れていたが何かを「残す」という優しい力に優れていた。人柄や知性だけをとれば私よりも純血にふさわしいと思うが。」

そ。。。そんなことを俺は言ったんじゃないぞ。

睨むアイツにブンブンブンと首を振る。

「いやあ・・流華もとことん優れてるぜ。」俺・・訳わかんねえフォローしたような・・。

「とことん?優れているのか?はは。」

ちょっと笑った。かぁいい。

「よし。っと。これで迷わないだろう。」

自信満々に書いてくれたのはいいが・・なんでこんなに字が読みにくいんだろう・・

大ピンチはわかるが・・。

「字が汚いか?書き直そう・・」なにかを感じ取ったようにルカが気を使う。

「いや・・そんなことないぜ。俺お前の字見慣れてるもん。ダイジョブダイジョブありがとな。」

「それなら良いが・・純ちゃん・・これだけは覚えていて欲しい。」

「ん?」

「爺様の封印術式系統は確かに凄いのだが・・欠点がある。」

「ええ?マジで?」

なになに?ヤバイじゃん俺。

「ああ。何回使えるかわからんのだ。その札によってもそうだし外から視ることもできぬ。つまり・・」

Σ(゜д゜lll)ガーン

「使うまでわからんってこと?」

「ああ。呪符の書いてある意味は理解できるからこうやって書くことはできるがまずその回数や力そのものが残っているのかが私には分らない。
だからもう切れているのかどうかも一回を使い切る力があるのかも分らないのだ。
私はそれゆえその力が薄れれば文字が消えてゆくように符を作るであろう?」

そういえば・・ルカのやつは効力がなくなっていけば字も薄くなるし・・符自体消えたりもする。

「爺様のやつは力の使い方も違うしよくわからんのだいつか教えてくれると言っておったが・・その前に死んだしな。」

「う・・うん。まあ・・その・・なんだ。頼り切らずに切羽詰ったとき気休め程度で使うよ・・」

「そうゆう意味なのだが、切羽詰ったとき気休め程度に使うのは気休めであり、根本的な解決ではないであろう?」

そうなんだが・・・!!そりゃ最もなんですが。

「うーん流華が呪符を一つ作ってやるっていうのは?どっかに転送するとか・・無理かな?」

アイツもしょうがなく案を出す。ルカが本当に困ったようにしているからだ。

「転送・・・か、ブロックしきれなくても・・・それなら・・」

「何とかなるのか?」

「年明けなら・・・ならんこともないかもしれない。」

「蔵の問答に関係ある?」

「完全に通ると言い切れないしな。できぬ約束はしたくない。」

「通ったら?」

「通れば・・そうだな・・闇の国になら飛ばすことは出来る。」

ひえええ・・・やだよ俺一人でそんなよくわからないとこ!!

「嫌そうだよ・・?」

「いいいいい嫌とは言ってないぜ。」ガクブルだけど。

「まあ闇の国にいきなり飛ばすのは私も少し反対なのだ。礼儀というものがあるし、この世界と理が違うので自分の力もすぐ発動できるか?そういうのを視野に入れると・・うーん敵だらけと見たほうが早いので・・・」

なんか・・・余計嫌だーーーー

「ああ。そうだ。純ちゃんは召喚術式でヒルディンを呼べばいいい。」

えええええ・・・?あのヒル?

「まじ?」アイツも嫌な顔をしている。お前の話じゃねえ!俺の話だ。

「うん。ヒルディンを呼び出し、連れて帰って貰えば・・問答が通る通らないは別にして純ちゃんの力で行ったことになるであろう?それにあやつと居れば雑魚を相手にする必要も礼儀をかくとかも教えてくれるであろうから純ちゃんには今一番オススメだな。」

そりゃそうかもしれないけど・・・

「ヒルディンって強いのか?」

「弱い!」

ハッキリ言わないでくれ・・。
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