俺とアイツといとこ殿!
羽の危機
「流華っ・・なあ・・」
俺は今最悪の状況下にいる、と思う。
駐車場に並んである車一つにキーも持たず乗り込む流華・・
どうやってんだろ。マジで。
俺のいとこ殿はどの道でも逞し~く生きていけると思う。
手を触れずとも足を動かさなくても車にエンジンがかかる。
俺もそのピッキング術を知りたい!
車がアイアイサーって生きてるみたいにシフトチェンジまでするんだぜ・・
アニメや漫画が目の前に居る。
イヤ・・横だけど。
流華はなにかに集中しているようで運転席でぼーっと腕組みをしている。
最近俺が学習したのは俺からみたらボーッとしてる視点の合ってるかどうかも怪しいこの素振りは
考えてたり集中しているということだ。
「なあって!!」
「なんだ?五月蠅いな。」
い・・一応聞こえてはいるんだな。
チクショー俺五月蠅いゆわれたぜ。
五月の蝿だぞ?
「どこに行くんだよ。あいつは?放っておいても大丈夫なのか?」
「大丈夫じゃない。」
流華は軽く横顔を揺らす・・
手術で残念ですが・・って先生がお母さんに説明するかのあの感じ。
「なら・・・」
俺の心臓は早くなっていく。
なんだかそんなのこわいだろ。
怖いことをやったりやられたりするから
当然俺らも気を抜いたり負けたらそうなるって頭ではわかってるさ。けど・・
「だからこそ行くのだ。」
静かにため息を落とす。
「流華・・俺ってば説明してもらわないとまだわかんねえよ・・」
「瞬ちゃんは今 怪我をしている。」
そこから説明するのですか。
へえって俺なんか焦ってるんだけど?
「それは知ってーっし。血だらけだったじゃんそれよりさ。。」
「外傷はみたか?」
そ・・そういや・・見てないような。ビックリしたのがでかくて・・
「みてねえけど・・」
「そんなもの ないのだ。」
へ?傷がないのに血出してるのか?
確かに口元にもあったけど体全体が血まみれだったような・・
「じゃあ腹やらに一発食らって吐いたとか・・あのおっさんの血かよ?」
「瞬ちゃんが意気消沈しているというだけで、純ちゃんじゃあるまいし血まみれの汚い中年男を担いでくるとは思えない。」
なぬ!俺は汚い中年男を担いでくるような奴に見えてんのか・・・?
「お・・俺でもしないと・・思うけどな?」
「まあ出来ないという方が正しいな。・・それにだ今のところ瞬ちゃん自体に人間を血まみれにするような物理的ダメージのある技は使えぬ」
「その心とは?」
ふざけたくもなる。
この緊急事態でもな・・。
なんで俺は出来ないんだ?
可能といえば可能だけどな。
アイツがいてクッション素材なのか俺は理解出来るんだが流華の話はいつもすっげえ後になってからじゃないと説明されてもピンとこないんだよなあ・・
冷静になれば確かに・・アイツが傷心ハートになったとしてもだ・・ああゆう汚い中年男を担いでくる男じゃないのは俺も知っている。
「なんだ?」
でも・・いや・・・その心とはって真剣な意味では・・なくですね。なんか和むかなって。
「なんでも・・ないです・・」
もう打ち止めだ俺・・アイツより俺の寿命が危ないな。まだ俺は生きていたい!
「・・まあいい。許す。あれは血を著しく欠乏していた・・荒治療でしか私には対処できない状態である。医術は・・かする程度しか出来んしな。
だが・・アレは体の中から怪我をしているのだ。簡単に言うと血も減って技も使えぬゆえ担いで来たのだ。
そして今は血管までズタズタなのだ。これでわかったか?」
・・なんか許されたな。
「って・・えええ??マジで?つか血が足りないなら・・てかあいつをどうやったらそんなことできるわけ?」
「さあ・・わからん。応急処置しかしてないし見てない故わからない。」
「じゃあ尚更そばにいた方がよくねえか?」
流華は煙草を取り出しくわえた。俺は火をつけた。
窓が勝手に空いて少し肌寒くなった。
「今しかないのだ。そして側にいてどうなるという。私にはすべきことしか見えぬ。」
「だから何がどうなってんだよ」
「つまり・・器である瞬ちゃんに外傷ダメージが無く、中から攻撃されているということは我々にとっては欠落している部分。
・・命が・・そして私が考える最悪の想定で言うと魂までもが危ないのだ。そして今奪還に向かっている。つもりだ。見つかれば良いが・・」
「待て待て・・・」なんかヤバイ予感。
「このままだと永久に左翼の魂は元に戻らない。と考えている。」
まじかよ!死ぬってことじゃん
「ななな・・なんで?アイツ血まみれで勝って連れてきたように見えたけど・・・しゃべってたし」
「精神力の強さゆえ・・話はできた。少しな。それと勝って連れてきたのではなく瞬ちゃんが今出来る・考えれる方法があれ以外なかったのだろう。
器は行き場を失い手掛かりを瀕死で持ってきた。のでいま追跡できているわけだが・・」
「ってあいつはどうなるんだよ・・」
「今はそれより・・ついたので降りよ。あの首輪を持ってきたか?」
ルカはちょっと前護身用にと俺達にネックレスをくれた。
あれのことだろう。
「ああ・・持ってるけど・・ジャラジャラは合わないから付けてないけどポッケに入ってる。」
怖いもん。
「いざというときは・・護符を使うのだぞ。」
そんなやべえ事態なの?
俺流華と渡りあうような奴に・・出くわしたくねえ~
「今がそうというわけではないがな。
だが、その器に力が及ばぬ内は覚えておくのだ。」
流華はちょっと余裕の笑みをみせたのだった。
ちょっと安心した。
「うん。分かった。」
俺らの女神が笑うと大抵のことはどうにかなるんだぜ。
特にここ一番って時、ガチで強いのがヒーローだ。(女だけど)
シュン・・カキン シュン・・・カキン また銃か・・。
「どうしようもないな。」
郊外まできた・・ビミョウな広い公園の駐車場で
もうこれだ・・
車・・帰り大丈夫かな・・。
パンクしてなきゃいいけど。
銃いた・・くないな。
首輪が入ってるからか・・。
やっぱ直接付けないとあの視界にはならんな。
実はファッション云々じゃなく力が凄すぎてこれを直接付けると3D酔いする俺。
まあなったところで俺の能力は半減以下に落ちるだろうしな。視れるだけで自分の感覚じゃないからさ。
「ところでさ・・流華なんで時空間移動術で来なかったんだ?」
「破」
掌を魔法使いみたいにチラっと光る場所であろうところへ四方八方打ちまくっっている。
ボカーン!!!って聞いてる??
わーー火柱吹いてるけど・・・
「ああ。あれは追うには不向きなのだ。
知っている出たい場所に出るだけである故。万能ではない。大丈夫か?」
どこでもドア的な?かんじ。か。
「あ・・・ああ大丈夫だぜ・・」
公園はちがうけどなぁぁ・・
派手にやってくれるぜ。
まあ俺はこうゆうの嫌いじゃないけどさ。
「面倒だし急ぐ・・では一気に本丸にゆくぞ。純ちゃん・・手を。」
「へ?」
ほんまるってなんだ?
アニメのなんかだっけ・・?
手を流華に出してみる。
強く握ったと思ったら・・スゲー速さで公園の中の林に移動した。
これえぇぇ移動術ぅぅ?
パワー全開に飛ばしてるけど・・
ニンジャなんだろうか俺のいとこ殿・・
俺がアニメとか見すぎなのかな・・
でもそういやあ爺様もしてたような。
流華がアニメのキャラ知ってるわけなかった
頬に風が入ってくる。ぶるぶるぶるうってなる
ちょっとさみい・・
そして俺らは一見キャンプファイヤーをしてるようにしか見えない公園の公道みたいなとこから
外れた池の側の森っていうのかなあ・・
その妙なテント親子のそばまで来たのだった。
流華の目は闇夜に妖しく光る。
基本静かな女だけど迫力は半端ねえ。
「な・・なんですか??おい・・お前警察を・・」
お父さんチックなやつがお母さんチックなやつに促す。
「俺でもわかるぜ。お前お父さんじゃないな!ケイサツは合い言葉かなんかだ。そうだろ?」
いきなり女の子と俺が現れたからって警察なんて言葉すぐにフツーの奴は言わないし。
俺はかなり普通寄りだからいきなり警察を俺なら呼ばない。
だってナイフ持ってたりするわけじゃないのに不思議現象を知ってる限りで理解しようとか
まず質問してくるだろう・・・ルカはコワモテってわけでもないしさ。
いきなり完全に身を守ろうと警察を呼んで防御しようとするって変だ。
「中のもの出てきなさい。」
流華はテントっぽい方向に向かって言った。
お母さん役はそれに化粧をした男だ。
そいつが携帯をもった瞬間に流華が当て身をして帰ってきたもの。
お父さんも当て身で伸びてる。
お母さんはどう見ても女にしか見えないが俺には自信がある。
流華は当て身すらしないはず!
テントからがさがさって音がしたと思ったらなんかが急に飛んできた。
ガキンと俺にぶつかる何か。銃じゃないな・・・?
「無駄である。・・・島の恩恵にて司りし盾よここに・・」
ムニャムニャと言ってるが基本ルカの声は小さいのでなんて詠唱してるかわかんねえんだよな。
盾を手に流華は持ったと思ったら俺にポイっと投げた。
「貸してやる。援護を頼むぞ。」
ど・・どうも。任せときっ
流華は火炎術を使ってテントをまるこげにした。俺も援護する。
ひええ・・・爆炎の中からターミネーターみたいなゴリラっぽいおっさんが出てきた。
なんだこいつ・・熱くねえのかな。
てかなんで無事なんだ?
「ひゃー・・さすが神咲の1000年に一人と言われる天才。いや化け物か。」
しゃべった~ゴリラが・・・。
生意気だな・・。
俺の化け物がこんなに可愛いわけがねえ!
俺はお前が召喚獣だと言われたほうが納得するぜ。
「純ちゃんこいつはゴリラでも召喚獣でもなく、人間である。」
き・・聞こえてないよな心の声。
全部聞こえてたら・・もう俺生きていけないもの。
「お嬢さん口が悪いねえ・・減らず口っていうんだよ。ま・天才といっても子供か。」
流華・・説明はいらねーよ。
かなりゴリラっぽいけど俺は識別不能ってまでいってない。せいぜいクロマニョンか?と思う位だ。
けど・・・俺ポーカーフェイスの練習をしようかな・・焼かれない人間を見てびっくりしたのも事実。
「我が左翼の御霊を返してもらおうか。」
そ、そだそだ。本題はそこだ。
「天才が1人いれば全てが上手くいくわけではないぞ?」
おっさんはまだ余裕の笑みを浮かべてそういう。
どうゆう意味だ?
「左翼の御霊とやらは強情かつ繊細な代物だったが本人は体術技術共に低レベル。その右翼さんもそんなものじゃないのか?」
「うっせーーおっさん。このハゲ散らかし!俺は案外強いぜ!」
なんかよくわからねーけど使ってやったぜ。必殺ハゲ散らかし!
「お前のような身の程知らずはやはりうっとおしい。まあ・・やってみたらいい。私の右翼はそんなに弱くはないはずだが・・お前程度にやられるならま。それまでの話かもしれないな。」
「案外ねえ・・って俺ははげてねえよ。まあ神咲の?・・お嬢さん。穏便にいきましょうや。なんの余裕?この危機的な状況を理解していないとは思えんが・・話してる間にも消えてゆく結局これがほしいんじゃないのか?いっちょ取引しませんか。」
おっさんは赤い香水のビンみたいなのをフリフリとする。
俺は今最悪の状況下にいる、と思う。
駐車場に並んである車一つにキーも持たず乗り込む流華・・
どうやってんだろ。マジで。
俺のいとこ殿はどの道でも逞し~く生きていけると思う。
手を触れずとも足を動かさなくても車にエンジンがかかる。
俺もそのピッキング術を知りたい!
車がアイアイサーって生きてるみたいにシフトチェンジまでするんだぜ・・
アニメや漫画が目の前に居る。
イヤ・・横だけど。
流華はなにかに集中しているようで運転席でぼーっと腕組みをしている。
最近俺が学習したのは俺からみたらボーッとしてる視点の合ってるかどうかも怪しいこの素振りは
考えてたり集中しているということだ。
「なあって!!」
「なんだ?五月蠅いな。」
い・・一応聞こえてはいるんだな。
チクショー俺五月蠅いゆわれたぜ。
五月の蝿だぞ?
「どこに行くんだよ。あいつは?放っておいても大丈夫なのか?」
「大丈夫じゃない。」
流華は軽く横顔を揺らす・・
手術で残念ですが・・って先生がお母さんに説明するかのあの感じ。
「なら・・・」
俺の心臓は早くなっていく。
なんだかそんなのこわいだろ。
怖いことをやったりやられたりするから
当然俺らも気を抜いたり負けたらそうなるって頭ではわかってるさ。けど・・
「だからこそ行くのだ。」
静かにため息を落とす。
「流華・・俺ってば説明してもらわないとまだわかんねえよ・・」
「瞬ちゃんは今 怪我をしている。」
そこから説明するのですか。
へえって俺なんか焦ってるんだけど?
「それは知ってーっし。血だらけだったじゃんそれよりさ。。」
「外傷はみたか?」
そ・・そういや・・見てないような。ビックリしたのがでかくて・・
「みてねえけど・・」
「そんなもの ないのだ。」
へ?傷がないのに血出してるのか?
確かに口元にもあったけど体全体が血まみれだったような・・
「じゃあ腹やらに一発食らって吐いたとか・・あのおっさんの血かよ?」
「瞬ちゃんが意気消沈しているというだけで、純ちゃんじゃあるまいし血まみれの汚い中年男を担いでくるとは思えない。」
なぬ!俺は汚い中年男を担いでくるような奴に見えてんのか・・・?
「お・・俺でもしないと・・思うけどな?」
「まあ出来ないという方が正しいな。・・それにだ今のところ瞬ちゃん自体に人間を血まみれにするような物理的ダメージのある技は使えぬ」
「その心とは?」
ふざけたくもなる。
この緊急事態でもな・・。
なんで俺は出来ないんだ?
可能といえば可能だけどな。
アイツがいてクッション素材なのか俺は理解出来るんだが流華の話はいつもすっげえ後になってからじゃないと説明されてもピンとこないんだよなあ・・
冷静になれば確かに・・アイツが傷心ハートになったとしてもだ・・ああゆう汚い中年男を担いでくる男じゃないのは俺も知っている。
「なんだ?」
でも・・いや・・・その心とはって真剣な意味では・・なくですね。なんか和むかなって。
「なんでも・・ないです・・」
もう打ち止めだ俺・・アイツより俺の寿命が危ないな。まだ俺は生きていたい!
「・・まあいい。許す。あれは血を著しく欠乏していた・・荒治療でしか私には対処できない状態である。医術は・・かする程度しか出来んしな。
だが・・アレは体の中から怪我をしているのだ。簡単に言うと血も減って技も使えぬゆえ担いで来たのだ。
そして今は血管までズタズタなのだ。これでわかったか?」
・・なんか許されたな。
「って・・えええ??マジで?つか血が足りないなら・・てかあいつをどうやったらそんなことできるわけ?」
「さあ・・わからん。応急処置しかしてないし見てない故わからない。」
「じゃあ尚更そばにいた方がよくねえか?」
流華は煙草を取り出しくわえた。俺は火をつけた。
窓が勝手に空いて少し肌寒くなった。
「今しかないのだ。そして側にいてどうなるという。私にはすべきことしか見えぬ。」
「だから何がどうなってんだよ」
「つまり・・器である瞬ちゃんに外傷ダメージが無く、中から攻撃されているということは我々にとっては欠落している部分。
・・命が・・そして私が考える最悪の想定で言うと魂までもが危ないのだ。そして今奪還に向かっている。つもりだ。見つかれば良いが・・」
「待て待て・・・」なんかヤバイ予感。
「このままだと永久に左翼の魂は元に戻らない。と考えている。」
まじかよ!死ぬってことじゃん
「ななな・・なんで?アイツ血まみれで勝って連れてきたように見えたけど・・・しゃべってたし」
「精神力の強さゆえ・・話はできた。少しな。それと勝って連れてきたのではなく瞬ちゃんが今出来る・考えれる方法があれ以外なかったのだろう。
器は行き場を失い手掛かりを瀕死で持ってきた。のでいま追跡できているわけだが・・」
「ってあいつはどうなるんだよ・・」
「今はそれより・・ついたので降りよ。あの首輪を持ってきたか?」
ルカはちょっと前護身用にと俺達にネックレスをくれた。
あれのことだろう。
「ああ・・持ってるけど・・ジャラジャラは合わないから付けてないけどポッケに入ってる。」
怖いもん。
「いざというときは・・護符を使うのだぞ。」
そんなやべえ事態なの?
俺流華と渡りあうような奴に・・出くわしたくねえ~
「今がそうというわけではないがな。
だが、その器に力が及ばぬ内は覚えておくのだ。」
流華はちょっと余裕の笑みをみせたのだった。
ちょっと安心した。
「うん。分かった。」
俺らの女神が笑うと大抵のことはどうにかなるんだぜ。
特にここ一番って時、ガチで強いのがヒーローだ。(女だけど)
シュン・・カキン シュン・・・カキン また銃か・・。
「どうしようもないな。」
郊外まできた・・ビミョウな広い公園の駐車場で
もうこれだ・・
車・・帰り大丈夫かな・・。
パンクしてなきゃいいけど。
銃いた・・くないな。
首輪が入ってるからか・・。
やっぱ直接付けないとあの視界にはならんな。
実はファッション云々じゃなく力が凄すぎてこれを直接付けると3D酔いする俺。
まあなったところで俺の能力は半減以下に落ちるだろうしな。視れるだけで自分の感覚じゃないからさ。
「ところでさ・・流華なんで時空間移動術で来なかったんだ?」
「破」
掌を魔法使いみたいにチラっと光る場所であろうところへ四方八方打ちまくっっている。
ボカーン!!!って聞いてる??
わーー火柱吹いてるけど・・・
「ああ。あれは追うには不向きなのだ。
知っている出たい場所に出るだけである故。万能ではない。大丈夫か?」
どこでもドア的な?かんじ。か。
「あ・・・ああ大丈夫だぜ・・」
公園はちがうけどなぁぁ・・
派手にやってくれるぜ。
まあ俺はこうゆうの嫌いじゃないけどさ。
「面倒だし急ぐ・・では一気に本丸にゆくぞ。純ちゃん・・手を。」
「へ?」
ほんまるってなんだ?
アニメのなんかだっけ・・?
手を流華に出してみる。
強く握ったと思ったら・・スゲー速さで公園の中の林に移動した。
これえぇぇ移動術ぅぅ?
パワー全開に飛ばしてるけど・・
ニンジャなんだろうか俺のいとこ殿・・
俺がアニメとか見すぎなのかな・・
でもそういやあ爺様もしてたような。
流華がアニメのキャラ知ってるわけなかった
頬に風が入ってくる。ぶるぶるぶるうってなる
ちょっとさみい・・
そして俺らは一見キャンプファイヤーをしてるようにしか見えない公園の公道みたいなとこから
外れた池の側の森っていうのかなあ・・
その妙なテント親子のそばまで来たのだった。
流華の目は闇夜に妖しく光る。
基本静かな女だけど迫力は半端ねえ。
「な・・なんですか??おい・・お前警察を・・」
お父さんチックなやつがお母さんチックなやつに促す。
「俺でもわかるぜ。お前お父さんじゃないな!ケイサツは合い言葉かなんかだ。そうだろ?」
いきなり女の子と俺が現れたからって警察なんて言葉すぐにフツーの奴は言わないし。
俺はかなり普通寄りだからいきなり警察を俺なら呼ばない。
だってナイフ持ってたりするわけじゃないのに不思議現象を知ってる限りで理解しようとか
まず質問してくるだろう・・・ルカはコワモテってわけでもないしさ。
いきなり完全に身を守ろうと警察を呼んで防御しようとするって変だ。
「中のもの出てきなさい。」
流華はテントっぽい方向に向かって言った。
お母さん役はそれに化粧をした男だ。
そいつが携帯をもった瞬間に流華が当て身をして帰ってきたもの。
お父さんも当て身で伸びてる。
お母さんはどう見ても女にしか見えないが俺には自信がある。
流華は当て身すらしないはず!
テントからがさがさって音がしたと思ったらなんかが急に飛んできた。
ガキンと俺にぶつかる何か。銃じゃないな・・・?
「無駄である。・・・島の恩恵にて司りし盾よここに・・」
ムニャムニャと言ってるが基本ルカの声は小さいのでなんて詠唱してるかわかんねえんだよな。
盾を手に流華は持ったと思ったら俺にポイっと投げた。
「貸してやる。援護を頼むぞ。」
ど・・どうも。任せときっ
流華は火炎術を使ってテントをまるこげにした。俺も援護する。
ひええ・・・爆炎の中からターミネーターみたいなゴリラっぽいおっさんが出てきた。
なんだこいつ・・熱くねえのかな。
てかなんで無事なんだ?
「ひゃー・・さすが神咲の1000年に一人と言われる天才。いや化け物か。」
しゃべった~ゴリラが・・・。
生意気だな・・。
俺の化け物がこんなに可愛いわけがねえ!
俺はお前が召喚獣だと言われたほうが納得するぜ。
「純ちゃんこいつはゴリラでも召喚獣でもなく、人間である。」
き・・聞こえてないよな心の声。
全部聞こえてたら・・もう俺生きていけないもの。
「お嬢さん口が悪いねえ・・減らず口っていうんだよ。ま・天才といっても子供か。」
流華・・説明はいらねーよ。
かなりゴリラっぽいけど俺は識別不能ってまでいってない。せいぜいクロマニョンか?と思う位だ。
けど・・・俺ポーカーフェイスの練習をしようかな・・焼かれない人間を見てびっくりしたのも事実。
「我が左翼の御霊を返してもらおうか。」
そ、そだそだ。本題はそこだ。
「天才が1人いれば全てが上手くいくわけではないぞ?」
おっさんはまだ余裕の笑みを浮かべてそういう。
どうゆう意味だ?
「左翼の御霊とやらは強情かつ繊細な代物だったが本人は体術技術共に低レベル。その右翼さんもそんなものじゃないのか?」
「うっせーーおっさん。このハゲ散らかし!俺は案外強いぜ!」
なんかよくわからねーけど使ってやったぜ。必殺ハゲ散らかし!
「お前のような身の程知らずはやはりうっとおしい。まあ・・やってみたらいい。私の右翼はそんなに弱くはないはずだが・・お前程度にやられるならま。それまでの話かもしれないな。」
「案外ねえ・・って俺ははげてねえよ。まあ神咲の?・・お嬢さん。穏便にいきましょうや。なんの余裕?この危機的な状況を理解していないとは思えんが・・話してる間にも消えてゆく結局これがほしいんじゃないのか?いっちょ取引しませんか。」
おっさんは赤い香水のビンみたいなのをフリフリとする。