俺とアイツといとこ殿!
「ああ。そうだな。欲しい。そして・・話してる暇が・・私は欲しかったのだよ。
学習しなければいけなかった。
お前というクソゴリラを。
ただそれだけだな・・下種と会話する理由など。・・穏便に済ませる気など私にはさらさら無いがね。」

相変わらず口の悪い清々しい英国紳士もびっくり?な偉そ張りな流華はそういうと 

指先を返して遊ぶようにちょんちょんと上げた。

おっさんがちょんちょんと飛ぶ。ん?キモマリオネットみたいだよ。

「な・・なんだ?なにをした・・私のガードは完璧だったはず・・」

「ガードな・・あれが・・か?ふうん。神咲には・・完璧なんて言葉も・・天才という言葉も存在しないのだ。
まず奇跡やら神やらを全否定してるのだからな。」

た・・確かに。天才とかってあんま島の人間は使わんな?

だってたまたま出来たってよりはほかと関わらないことによって作っているって感じだ。

どれだけ元々の素質がどうであろうが考え方が違う。

そんなにズレてるのって精々島の人間と結婚した奥さんとか旦那さん位か。

おっさんがとりあえずハムになっとくか。みたいな勢いでボンレスになりつつある。

ピアノ線かなにかで縛られてるみたいにルカの指が動くたびそれは食い込んでいる。

踊るようなルカの仕草は綺麗だが目の前は地獄。

見たことのない術式ばかりを最近流華は使う。全部じゃないけど・・まるで・・

試しているみたいだ・・・俺が昼間鍛錬の勉強をして夜たまにやってみるみたいに。。

「純ちゃん。あのビンを攻撃して。」

よくわからないけどチャンスなんだな。よし来た?っ!

「射!」

俺は一番早くて鋭いやつを使った。

炎爆系じゃなくって唯一の射撃タイプなんだけど・・視界が悪くなるとまずそうだし・・。

ノロの一件から遠隔で飛ばせる術式を俺は会得したんだ。まだショボイけど。

「いいチョイスだ。」

おお!俺・・褒められた!どの技でも壊せればいいと思ってたろうけど・・

まあそういうのはとりあえず何が来ても合わせれる奴が言うセリフだろうな。

おっさんの手から割れ・・中身が零れ落ちる赤いビンは液体ではなく俺にも見える塊で中身はノロの時みたく俺らが来た方角に飛んで行った。

もしかして・・アイツのところに帰ったのか??アレが御霊ってやつか?

それならほぼもうここに来た目的は達成したように思う。

「うぬぬぬ・・破ぁぁぁぁぁあああ。」

おお。プチンと音がして流華の技THEボンレスを破った・・すげー

「流華殺すのか?」

少し汗ばむ俺は聞いてみる。

秋とはいえキャンプファイヤーやらゴリラファイヤーやらで周りは火の手が広がってるしそれ以上広がらんようにバリアーしてるしで・・中はサウナ状態なんだよな・・・

けどもう俺は・・迷わない!ように心がけてる。(だけ)殺すなら俺がやるぜ。

「いや・・・殺さないように手加減している。それが中々に難しいのだ。」

へ?

と思っていたらおっさんは瞬発的に俺にナイフを持って向かってきた。

「手加減だと?!!!こしゃくな。。」

オレらの島みたいな移動術式ではないみたいだけど早いっ。

まあキレるのもわかるけどさ。

俺はガードをかける前に流華の前に立ち聖剣で戦っていた。

おっさんはナイフなのにそれ以外に伸びてるような・・

見える刃渡りと当たる距離が違うんだよな。エクスカリバーか?そっちは。

俺は手が体が戦う守りってのをもう覚えているんだよ・・なんでだろう。

それに流華は身構えてもいない。またボーッとしている。

俺が前に出るのを知っているのか安心してるのか。刺されたら俺らだってやべえのに。

余計に守らなきゃダメだとおもうじゃんか・・・。つええ女を守る男の努力を知って欲しいぜ。

あの時・・ノロの体を刺したとき・・生理的に俺すごく嫌だったんだけど・・

でもまあ剣術やら体術だけなら俺にもいける気がする。チャンバラってのは好きだしな。

剣の強さ・・そうゆうのって何秒か刃を交えるとわかるもんだ。

俺はまあ剣術やらはそこそこイケる口だからな。

「純ちゃん。」

「なによっ・・俺いまちょと忙しい。」でも余裕はない。

「私も忙しいのだ。お互い様ってことで。・・そいつは技を奪えばただの雑魚ゴリラである。適当に遊んでやればいい。」

えーー結構つええけど?俺ギリギリ戦ってる!その雑魚ゴリラと。ルカは何に忙しいんだ?

「ほざきおって。・・・小僧ぉ・・ほぅら・・お前の女神はお前を見捨てたぞ・・」

「いや・・見捨ててねえし。っていねえ~あら。。ほんとだな。」

「ふんっ気落ちしないのか?心に隙間ができぬな。」

「気落ち~?しねえよ。まー見捨てられても俺超走ってついてくし。俺がここを抑えれば流華はとりあえずお前に襲われることはないってのは確かだろ?全然かっけーじゃん。」

「なに?捨て駒にされてもそう言えるのか?」

「ま。そもそもだ。捨て駒なら拾いに来ないだろ。それにさ?ぁ。お前らの言うような気高きプライドってもんが?異常に俺は低いわけさ。まあ無いに近い!」

ガツン。鍔ではじくと距離をとったおっさんは脇腹から血を出していた。

まあまあ俺の攻撃も効いてるってことか。

「ほー・・それはゆとり世代の賜りものだな。」

ゆとりゆとりゆーなって。うぜえなあ・・大人はよ勝手になんでも枠にはめやがって。

「とかいうアンタも息切らしてるけど?団塊の世代のおっさん・・・」

流華は絶対戻ってくる。
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