幼馴染みとの恋。
こんな乙女っぽい考え、考えたくない。
でも、隣にいるキミを見てるとそんな風に思っちゃうんだ。
我ながら可哀想な頭だよ。
だいたい、康太に言ったじゃんか。
吹っ切れるって。
なら、言ってやろうじゃんか。
もう気にしないよ、忘れるよ。
この恋に幕を閉じるよ、という意味を込めて。
「よろしくね、岡野さん。」
そう、言ったのに。
「浅中、くん?」
名札を見たのだろうか。
何で苗字がわかったのか知らないけど。
きっと何らかの方法で見たのだろう。
なんだよ。少し期待しちまったじゃんか。