コイツ、俺の嫁候補。
茶道部も、あたし達カセイクラブもやることはたくさんある。

いつまでもお邪魔してるわけにいかず、すぐに茶道部を後にすると家庭科室へ戻った。


すでに設置された中庭のテントの方へ、備品や器具などの荷物を運ぶ。

そこの整理や装飾をしている最中、隣のテニス部も準備をしていたけれど、それよりも那央のことが気になって仕方なかった。


でも、避けるのはやめようと思っているのに、相変わらず不自然な態度を取ってしまう。

これじゃまた舞花にお説教されるよ……。


自分に呆れたまま時間は過ぎ、いつの間にか太陽は顔を隠していた。

準備は順調で、可愛らしいポップコーン屋さんに仕上がってきている。



「今日はこのくらいにしましょ。お疲れ様」



まだ結構生徒は残っていたけれど、あたし達はカレンさんの声で18時に解散になった。



「カレン様、お送りします」

「ありがとう藤丸」



本当に執事のようにカレンさんをエスコートして、藤丸先輩が向かう先は学校を出てすぐのバス停。

あ、そこは普通なんですね……。

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