コイツ、俺の嫁候補。

その日、今年最後のカセイクラブがあって那央に会ったあたしは、帰り道でその話をすることにした。

お母さんが再婚を考えていて、あたしはまだ賛成していないことは那央にも話してあったから、ひとまずクリスマスのことを。

すると、那央はムズカシイ顔をしてこう言った。



「俺は、おじさん達と過ごした方がいいと思うよ。縁との仲を深めようとして、色々考えてくれてるんだろうし」

「そう、だよね……」



……やっぱり。なんとなく那央はそう言うような気がした。

断られることを覚悟してシュンとしていると、ぽんと頭を撫でられる。



「でも縁の気持ちもわかるから、今回は協力してやるよ」

「……いいの?」

「ん。正直言うと、俺だって一緒に過ごしたいしさ」



ドキッと胸を弾ませるあたしに、那央はニッと口角を上げてみせる。



「クリスマスの夜に縁と寝れるなんて、最高のプレゼントじゃん」

「え!?」



何で一緒に寝ることになってんの!?

いや、これは冗談……であってほしい……!


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