コイツ、俺の嫁候補。
再びテンションが下がるあたしに、舞花は申し訳なさそうに「近いうちに絶対食べに行こう!」と言ってくれた。
ドーナツが食べたかったわけじゃないんだけどね。
でも、気にしてくれる舞花はやっぱり優しい。
仕方なく一人で下駄箱に向かっていると、前方に同じく一人で歩く奈々ちゃんを発見。
そういえば、奈々ちゃんと二人で帰ったことってないかも?
先輩とのことも色々聞きたいし、ちょっと声を掛けてみようかな。
追いかけようとした時、何かに気付いたような奈々ちゃんが、バッグからスマホを取り出した。
素早く画面をタップし、それを耳に当てた彼女は。
「もしもし、先輩? うん、今帰るとこ」
樋田先輩らしき相手に、嬉しそうに声を弾ませる。
「あははっ。うん、わかった。じゃあ急いで行きます」
通話を終えた奈々ちゃんは、スマホをしまうと軽やかに走り出した。
表情はあまり見えなかったけど、絶対恋してるのが丸わかりな笑顔になっていたに違いない。
「デートか……」
ため息交じりの独り言を呟いたあたしは、今度こそ一人で帰ることに決めた。
ドーナツが食べたかったわけじゃないんだけどね。
でも、気にしてくれる舞花はやっぱり優しい。
仕方なく一人で下駄箱に向かっていると、前方に同じく一人で歩く奈々ちゃんを発見。
そういえば、奈々ちゃんと二人で帰ったことってないかも?
先輩とのことも色々聞きたいし、ちょっと声を掛けてみようかな。
追いかけようとした時、何かに気付いたような奈々ちゃんが、バッグからスマホを取り出した。
素早く画面をタップし、それを耳に当てた彼女は。
「もしもし、先輩? うん、今帰るとこ」
樋田先輩らしき相手に、嬉しそうに声を弾ませる。
「あははっ。うん、わかった。じゃあ急いで行きます」
通話を終えた奈々ちゃんは、スマホをしまうと軽やかに走り出した。
表情はあまり見えなかったけど、絶対恋してるのが丸わかりな笑顔になっていたに違いない。
「デートか……」
ため息交じりの独り言を呟いたあたしは、今度こそ一人で帰ることに決めた。