コイツ、俺の嫁候補。
思い立った時から、あたしはすぐお母さんとおじさんに相談をした。

おじさんはさっそく色々な資料を取り寄せてくれて。

これはどういう仕事かとか、こういうやりがいがあるとか、あたしが知りたいことを詳しく教えてくれた。


たくさんの職種に悩んで、一番自分がやりたいものを模索した結果。



「──決めた。あたし、ソーシャルワーカーになる!」



おじさんを家に呼んで鍋をつついている最中、あたしは声高らかに宣言した。

一瞬目を丸くした二人だけど、すぐに顔をほころばせる。



「そうか、それに決めたのか! いいと思うよ」

「進路が見えてきたのね、よかったじゃない! で、ソーシャルワーカーって何?」



皆の器に具を取り分けながら、あっけらかんと言うお母さん。


ソーシャルワーカーというのは社会福祉士のこと。

介護が必要なお年寄りはもちろん、心身に障害などを抱えた人達やその家族を支えるアドバイザーだ。

困っている人達の相談に乗り、どういう施設を利用したらいいとか、こういう方法があるとか、相談者の問題を一緒に解決していくお仕事。

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