コイツ、俺の嫁候補。
──修学旅行。
奈々ちゃんに言われて思い出した。
そういえば来月は2泊3日の修学旅行が待っている。行き先は北海道。
北海道なんて初めてだし、もちろん楽しみだけど……。
「奈々ちゃん、敵は新入生の子達だけじゃないんだよ……」
「え?」
あたしはつい先日行われたクラスマッチを思い返し、苦笑いを浮かべた。
*
もう初夏と言っていいくらいの日差しの中行われたクラスマッチ。
自分が出るバスケの試合がない間、あたしは舞花とグラウンドに出ていた。
那央のクラスがサッカーの試合をしているから、それの応援をしに来た……のだけど。
「片霧くん頑張ってー!!」
「那央いけー!!」
3年1組の女子の迫力がすごくて、あたし達は完全アウェーだった。
「すごいサポーター……。しかも那央への声援ばっかり聞こえる」
「やっぱり人気なんだよ~。でも当然かな。だってほら、すごいもん彼のプレー」
舞花と同じ方を見やると、ちょうど那央がボールを操っていて、華麗なドリブルで相手ディフェンダーをかわした。
奈々ちゃんに言われて思い出した。
そういえば来月は2泊3日の修学旅行が待っている。行き先は北海道。
北海道なんて初めてだし、もちろん楽しみだけど……。
「奈々ちゃん、敵は新入生の子達だけじゃないんだよ……」
「え?」
あたしはつい先日行われたクラスマッチを思い返し、苦笑いを浮かべた。
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もう初夏と言っていいくらいの日差しの中行われたクラスマッチ。
自分が出るバスケの試合がない間、あたしは舞花とグラウンドに出ていた。
那央のクラスがサッカーの試合をしているから、それの応援をしに来た……のだけど。
「片霧くん頑張ってー!!」
「那央いけー!!」
3年1組の女子の迫力がすごくて、あたし達は完全アウェーだった。
「すごいサポーター……。しかも那央への声援ばっかり聞こえる」
「やっぱり人気なんだよ~。でも当然かな。だってほら、すごいもん彼のプレー」
舞花と同じ方を見やると、ちょうど那央がボールを操っていて、華麗なドリブルで相手ディフェンダーをかわした。