コイツ、俺の嫁候補。
それからはぐっすりと眠って、二日目もアクティブに活動した。
キャーキャー騒ぎながら川を下るラフティングを体験したり、北海道で有名なお菓子の工場見学をしたり。
はしゃぎまくって疲れたけど、それ以上に楽しかった。
昨日と同じホテルに戻ってからは、夕食までの時間お土産をじっくり選んでいた。
那央は今頃部屋で休んでるのかな、なんて思いながら見ていると、手が当たってキーホルダーが落ちる。
しゃがんで手を伸ばそうとすると、誰かが先に拾ってくれた。
「あっ、すみません」
「いーえ」
顔を上げると、それは見知らぬ男性。見た感じ大学生くらい?
明るい茶髪でピアスをいっぱい付けていて、いかにもチャラチャラしてそうな感じの人だ。
「キミ達、修学旅行生?」
「あ……はい」
「かわいーねー。ねぇ、部屋何号室なの?」
「は?」
「後で遊びに行っちゃおうかな。俺、男三人で来てんだけどさー」
なに、何この人!?
いわゆるナンパってやつ?
こんなとこで高校生誘うなよ!