コイツ、俺の嫁候補。
「病院どこだって?」
あたし達にそう声を掛けてくれたのは、いつの間にか車から降りていた樋田先輩。
「たしか、深澤病院って……」
「深澤か。ここからじゃ遠いから乗っていきな、送るよ」
「先輩……」
先輩も奈々ちゃんも、心配そうに、でも頼もしい顔であたしを見つめる。
なんだか少し勇気づけられた気がした。
お言葉に甘えて車に乗せてもらうことにすると、華ちゃん達がこちらに駆け寄ってきた。
「どうしたの? 何かあった?」
いつになく心配そうにあたしを見る華ちゃん。
「ちょっと、ね……あたしのおばあちゃんが──」
「華!」
あたしの言葉を遮り、那央が華ちゃんに向かって突然こんなことを言い出す。
「その花かんむり貸せ」
「は?」
「悪い、急いでんだ」
「ちょっと!?」
華ちゃんの手から完成したかんむりを取り上げた那央は、道端に咲いているシロツメクサを摘み取る。
何? 突然どうしたの?
あたし達にそう声を掛けてくれたのは、いつの間にか車から降りていた樋田先輩。
「たしか、深澤病院って……」
「深澤か。ここからじゃ遠いから乗っていきな、送るよ」
「先輩……」
先輩も奈々ちゃんも、心配そうに、でも頼もしい顔であたしを見つめる。
なんだか少し勇気づけられた気がした。
お言葉に甘えて車に乗せてもらうことにすると、華ちゃん達がこちらに駆け寄ってきた。
「どうしたの? 何かあった?」
いつになく心配そうにあたしを見る華ちゃん。
「ちょっと、ね……あたしのおばあちゃんが──」
「華!」
あたしの言葉を遮り、那央が華ちゃんに向かって突然こんなことを言い出す。
「その花かんむり貸せ」
「は?」
「悪い、急いでんだ」
「ちょっと!?」
華ちゃんの手から完成したかんむりを取り上げた那央は、道端に咲いているシロツメクサを摘み取る。
何? 突然どうしたの?