コイツ、俺の嫁候補。
「なっ、凪さん!!」
「あー縁に何してんだ! セクハラ反対!」
「抱きついてる翔こそ立派なセクハラだぞ」
あたしの腰にギュッと抱きつく翔くんは可愛いから許せるけど、凪さんはいただけない……!
「バカなことしてないでさっさと準備する!!」
固まるあたしから、怖い顔をした華ちゃんが二人を引きはがしてくれた。
その様子に美雨ちゃんがケラケラと笑う。
相変わらず賑やかな片霧家は、いつでもあたしを笑わせて、元気をくれる。
でも、春からはこの家にも当分お邪魔出来なくなるんだなぁ……。
やっぱり少し寂しい。
今日家にいるのは子供達だけで、凪さんが腕によりをかけてくれた料理をテーブル一杯に用意すると、皆でその周りに座った。
那央はまだ帰ってこない。
「まだかなぁ……」
「今メールしといたよ」
「ったく、料理が冷めちまう」
口々に言う皆が、次第に無言になる。
一瞬静寂に包まれた時。
「もうすぐ、こうやって那央がいない生活になるんだね……」
美央ちゃんがぽつりと漏らした声が、やけに大きく響いた。
「あー縁に何してんだ! セクハラ反対!」
「抱きついてる翔こそ立派なセクハラだぞ」
あたしの腰にギュッと抱きつく翔くんは可愛いから許せるけど、凪さんはいただけない……!
「バカなことしてないでさっさと準備する!!」
固まるあたしから、怖い顔をした華ちゃんが二人を引きはがしてくれた。
その様子に美雨ちゃんがケラケラと笑う。
相変わらず賑やかな片霧家は、いつでもあたしを笑わせて、元気をくれる。
でも、春からはこの家にも当分お邪魔出来なくなるんだなぁ……。
やっぱり少し寂しい。
今日家にいるのは子供達だけで、凪さんが腕によりをかけてくれた料理をテーブル一杯に用意すると、皆でその周りに座った。
那央はまだ帰ってこない。
「まだかなぁ……」
「今メールしといたよ」
「ったく、料理が冷めちまう」
口々に言う皆が、次第に無言になる。
一瞬静寂に包まれた時。
「もうすぐ、こうやって那央がいない生活になるんだね……」
美央ちゃんがぽつりと漏らした声が、やけに大きく響いた。