コイツ、俺の嫁候補。
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あっという間に迎えた卒業式。
あたしは鮮やかな水色にピンクの花柄の袴に身を包んでいた。
去年はカレンさん達に花束を渡したけど、今度はあたし達が受け取る番。
「先輩、卒業おめでとうございます!」
「わ、ありがとう!」
後輩達と一緒に花束を差し出す奈々ちゃんは、切なげに眉を下げている。
「もうすっごく寂しいです~……私に部長なんて務まるのかも自信ないし」
「大丈夫、あたしにだって出来たんだから! 頼りになる後輩もたくさんいるし、ネクラと頑張ってよ」
「なんとかやってみます~」
だいぶ活気付いたカセイクラブの次期部長はもちろん奈々ちゃん。
陸と海とは最後まで言い争いが絶えなかったけど、なんだかんだで楽しかった。
一応部長だったけど、あたしは本当に特別なことはしていない。
皆が協力してくれたから、一年間やり切れたんだと思う。
「また会おうね。樋田先輩にもよろしく」
「はい! 先輩達もお幸せに」
お互いの幸せな未来を願って、あたし達は笑い合った。