コイツ、俺の嫁候補。
「ねぇ、奈々ちゃんは何でこの部に入ったの?」
「あ、あたしも単純に料理が上手くなりたかったんです。けど……」
「あー……」
言葉を濁して苦笑を浮かべる彼女に、“そうだよね、部長さんがあれじゃね……”という意味を込めて、頷きながら苦笑を返した。
カレンさんが部長になる前はきっともっとマトモだったんだろうけど、今後が心配だなぁ……。
こうなったら、一応ネクラにも聞いておくか。
「おーい、ネク……米倉くんは何でここに入ったの?」
あたしの呼び掛けに目線を上げたネクラは、眼鏡に光を反射させて一言。
「……部活動全員参加になったから、とりあえず週一のここに」
「あ、そ、そう……!」
あたしと一緒の理由かーい! うぅん、なんだか微妙な気分……。
するとその時、調理室のドアが開いて藤丸先輩が入ってきた。
けれど、カレンさんの姿は見えない。
「藤丸先輩、カレンさんは?」
「カレン様は体調を崩して今日は休まれている。だから、今日予定していた卵焼きの練習は延期だ」
那央の問いに、いつもの強面を崩さないまま藤丸先輩が答えた瞬間。
「あ、あたしも単純に料理が上手くなりたかったんです。けど……」
「あー……」
言葉を濁して苦笑を浮かべる彼女に、“そうだよね、部長さんがあれじゃね……”という意味を込めて、頷きながら苦笑を返した。
カレンさんが部長になる前はきっともっとマトモだったんだろうけど、今後が心配だなぁ……。
こうなったら、一応ネクラにも聞いておくか。
「おーい、ネク……米倉くんは何でここに入ったの?」
あたしの呼び掛けに目線を上げたネクラは、眼鏡に光を反射させて一言。
「……部活動全員参加になったから、とりあえず週一のここに」
「あ、そ、そう……!」
あたしと一緒の理由かーい! うぅん、なんだか微妙な気分……。
するとその時、調理室のドアが開いて藤丸先輩が入ってきた。
けれど、カレンさんの姿は見えない。
「藤丸先輩、カレンさんは?」
「カレン様は体調を崩して今日は休まれている。だから、今日予定していた卵焼きの練習は延期だ」
那央の問いに、いつもの強面を崩さないまま藤丸先輩が答えた瞬間。