コイツ、俺の嫁候補。
ミッション終了して帰ろうとするあたしに、遼くんと美央ちゃんはお礼を言い、「また今度ゆっくり遊びに来てください」と気持ち良く見送ってくれた。
翔くんはもう自分の部屋に戻って休んでいて、華ちゃんは相変わらずツンとしていたけれど。
でも、あったかくて賑やかで、笑顔が絶えなくて……いい家庭だな。
やっぱり少し羨ましくなるけれど、不快な感情はまったくなかった。
外へ出るともうすっかり日が沈んでいて、涼しい春の夜風が優しく髪を揺らす。
スマホを見るともう19時だ。
那央達の両親もそろそろ帰ってくるらしいし、あたしの家でも早番だったお母さんが待ってるから早く帰ろう。
すると、「縁!」という那央の声が、自転車のカゴにバッグを入れるあたしを呼び止めた。
「今日はホントありがとな。まさか夕飯まで作ってくれるとは思わなかった」
「ううん。むしろあんな適当な料理でごめん」
「適当にアレを作れるのがすごいっての」
お互いに笑い合いながら、あたしは自転車に跨がる。
翔くんはもう自分の部屋に戻って休んでいて、華ちゃんは相変わらずツンとしていたけれど。
でも、あったかくて賑やかで、笑顔が絶えなくて……いい家庭だな。
やっぱり少し羨ましくなるけれど、不快な感情はまったくなかった。
外へ出るともうすっかり日が沈んでいて、涼しい春の夜風が優しく髪を揺らす。
スマホを見るともう19時だ。
那央達の両親もそろそろ帰ってくるらしいし、あたしの家でも早番だったお母さんが待ってるから早く帰ろう。
すると、「縁!」という那央の声が、自転車のカゴにバッグを入れるあたしを呼び止めた。
「今日はホントありがとな。まさか夕飯まで作ってくれるとは思わなかった」
「ううん。むしろあんな適当な料理でごめん」
「適当にアレを作れるのがすごいっての」
お互いに笑い合いながら、あたしは自転車に跨がる。