コイツ、俺の嫁候補。
やっぱりこの人が片霧・母!?

ありえない美貌なんですけど! しかもテンション高い!


片霧母は、どこから7人も産んだの?と思うくらいスタイル抜群で若々しく、女優のように美人だった。

これが美魔女ってやつですかー!!



「縁ちゃん、この間はありがとう! とっても美味しかったわ」

「い、いえ、とんでもございません!」

「さすが那央の彼女だけあるわね♪」

「……は?」



誰が誰の彼女だって?

チラリと那央を見やると、何故か満足げに笑っているだけ。



「それじゃ私は仕事行ってくるから、美雨のこと頼んだわよ。縁ちゃん、これからも那央をよろしくね!」

「はぁ……」



ちゃんとした返事が出来ないまま、あたしは慌ただしく出ていく片霧母をただ見ているしかない。

あたしの足元では美雨ちゃんが「ママ、ばーばー」と言って小さな手を振っていた。


お母さんの姿が見えなくなると、あたしは那央にじとっとした視線を送る。

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