コイツ、俺の嫁候補。

二人きりの居間で、正座をして黙々と洗濯物を畳むあたし達。

時々挟む雑談で、那央達のお母さんは24時間営業のスーパーで働いていることを知った。

土日祝日の夜は時給が高いからと、時々こうして出掛けていくらしい。

その間の美雨ちゃんのお世話は那央達がしてるんだから、やっぱり大変なんだなぁ。



「家政婦が欲しくなるのもわかるかも……」

「あれ、家政婦やってくれる気になった?」

「何でそーなる」

「縁が毎日いるのか……いいな、それ」



顎に手をあて、一人で勝手に何かを妄想しているらしい那央は、妖しげな笑みを浮かべてこう言った。



「そうなったら、風呂とベッドは俺と必ず一緒。あ、どっちも狭いからちゃんと抱きしめ合わないとな」

「はぁぁ!? 家政婦はそんなことまでしません! ていうかまず、あたしはあんたの家政婦じゃない!」

「そう。じゃあ……嫁候補ならどう?」



コイツ……真面目な顔でとんでもないことを言い出したーー!!

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