ワケあり!?社内恋愛
 
ずっとしてくれなかった、キス。

どんなに求めても、これだけは応えてくれなかった。



那月さんの恋を応援するから……
あたしは潔く身を引くから……。


だからこれくらいのワガママ、許してよね……。



唇を離して
涙が伝うその顔で
今もつ精一杯の笑顔を向けた。




「行ってきてください。

 那月さんの……1番の彼女のもとに……」



「……………っごめんっ」





那月さんは唇を噛んで頭を下げると

あたしに背を向けて、亜由美さんの下へと走って行った。
 

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