ワケあり!?社内恋愛
「亜由美っ!!」
「え?な、那月っ!?」
遠く向こうから聞こえる、二人の声。
亜由美さんは、突然現れた那月さんにひどく驚いた顔をしていて……
ずっと遠くにいるせいからなのか……
あたしの耳が、外界の音をシャットアウトしているせいなのか……
二人の会話は聞こえて来ない。
だけど……
「……っ」
視界にうつる那月さんは
亜由美さんを自分の胸へと抱き寄せていた。
そう。
これでよかったんだ……。
那月さんが幸せになってくれれば……。
「………バイバイ、那月さん……」
あたしは、2番目の彼女をやめた。