ワケあり!?社内恋愛
 
「あ……」

「……おはよ」
「おはよー」


次の日、いつものように駅に向かった。

改札を出て、誰もいないと思ったそこには、


那月さんと……

亜由美さんの姿があった。



「おはよう、ございます……」



無視するわけにもいかないので、ひとまず挨拶を交わす。


亜由美さんがここにいるってことは……

昨日は那月さんの家に泊まったんだ……。


そう思うと、胸が苦しくなって
どんな顔をしたらいいのかも分からなくなる。


そもそも亜由美さんは
あたしと那月さんの間にあったことを知っているんだろうか……。



「汐莉ー!
 ほんっとごめんね。いっぱい迷惑かけちゃってっ……」

「え?あ、いえ……」



口を開いた亜由美さんは、
予想以上にいつも通りすぎて、思わず拍子抜けしてしまった。
 
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