ワケあり!?社内恋愛
「まさか昨日、那月を連れてくるとは思わなかったよー。
超ビックリした!!」
「あ、すみません……」
なぜか謝ってしまって、
切なくなってしまっている自分がバカみたいにも思えてくる。
なんか完全に、亜由美さんのペースに巻き込まれちゃってるし……。
「それにしても、那月と亜由美が毎朝一緒に来てるとも知らなかったなぁ……。
痴漢から守ってくれてるんだって?」
「……はい…」
「那月もいいとこあんじゃん」
「うるせぇよ」
うりうりと肘で那月さんのお腹をつつき、からかい気味の亜由美さんに、那月さんも困惑した顔をしていて……。
「しばらくさー。
あたし、ちょっと那月の家に泊めてもらうことになりそうだから……。
あたしも一緒に通勤していい?」
「……」
那月の家に泊めてもらう……。
ってことはやっぱり……。
その言葉を聞いて、
忘れかけていた現実を再び突きつけられた。