ワケあり!?社内恋愛
9章 逃げ道
「おはよ!」
「あ……おはよう、ございます……」
次の日、会社に行くのに抵抗があったけど、
社会人の身で、こんな私情を挟んでの欠勤はよくないと分かっていたので、
気が乗らないまま出社した。
いつもより2本早い電車で……。
そんな先に来てパソコンを開いていたあたしに、後ろからポンと背中を叩かれて亜由美さんに挨拶をされた。
「体調大丈夫?」
「あ、はい……。
おかげさまで……。
急にすみません……」
昨日は、急な体調不良ということで休ませてもらっていた。
「なら、今日のランチ、空けときなさい」
「え?」
「女二人で行くよ」
「……はい…」
正直、全然気が乗らなかった。
だけど亜由美さんの誘いを断るわけにもいかないので、
出来る限り微笑を浮かべて頷いた。