ワケあり!?社内恋愛
「那月さんが好きです」
「……うん。知ってた」
直接された、告白の言葉。
こいつが俺のことを好きだなんて最初から分かり切ってた。
分かってて、汐莉の気持ちを利用して
俺は亜由美を忘れる手段として抱いたんだ。
ほんと……
最低な男だな……。
「俺、好きなやついるんだ」
「知ってます」
俺のストレートな言葉にも、汐莉は動じなくて
ただ真っ直ぐと俺にぶつかってくる。
「それでもいい……。
あたしのこと、利用してください」
ああ、どうしてこんな言葉を
最低な俺なんかにぶつけてくるんだろう……。