ワケあり!?社内恋愛
悪いのは俺。
汐莉の優しさに甘えて……
「行ってきてください。
那月さんの……1番の彼女のもとに……」
そう言って
涙を流しながら向けた
悲しみの笑顔。
正直、
行きたくないと思った自分がいたのも確かだった。
亜由美のもとには行かず
目の前の汐莉を抱きしめたい。
そう思えるほど
俺の中での汐莉は、大きくなっていたから………。
だけど俺にとっての5年間は
そう簡単に切り捨てられるものじゃなくて……
向こうで一人泣いている亜由美を思うと
「……………っごめんっ」
汐莉を置いて
亜由美のもとへ行かざるを得なかった。