ワケあり!?社内恋愛
「で、なんで俺まで……」
「まーまー!
嬉しいことは、たくさんの人に聞いてもらいたいじゃん?」
お昼休み、珍しく亜由美さんのほうから那月さんを誘ったみたいで……。
那月さんは、めんどくさそうな言葉を吐いているけど、どことなく顔がにやついている。
まあ、亜由美さんはその表情に全然気づいてないけど。
「カレー食いたい」
「じゃ、カレーにしよっか」
「はい」
あたしたち3人は、一緒にカレー屋さんに行くことにした。
それぞれ適当に注文して、カレーが運ばれるのを待つ。
その間も、亜由美さんは話したくてたまらない様子だったけど、それを必死に耐えてるみたい。
そしてついに……
「じゃーん!!」
いきなりかざしてきた手。
あたしも那月さんも、その声に驚き、つられるようにして視線を手へと向けた。