ワケあり!?社内恋愛
「見て!コレ!!」
「……あっ…!」
かざされた手……薬指を見て気が付いた。
そこにキラリと光る、ダイヤの指輪……。
「昨日なんと!
俊之にプロポーズされちゃった!!」
頬を少しだけ染めて、本当に嬉しそうに報告する亜由美さん。
本当にその顔は幸せそうで……。
女の子って、ここまで可愛くなれるんだ…って思えるほど。
だけど亜由美さんにお祝いの言葉をかける前に、気になってしまったことがあって……
「……」
あたしはちらりと、那月さんの顔を見た。
その顔は、何も読み取れないほどの顔色一つ変えない表情……。
「ちょっ……二人とも何か反応してよ!!」
「あっ、いきなりだったんでビックリしちゃって……。
おめでとうございます!よかったですねっ!!」
「うん!やっとかぁ……って感じもあるけどね」
そう言いながらも、その顔はやっぱり嬉しそうで……。
とりあえずここは、
亜由美さんだけを思って、お祝いの言葉をかけないと……。