ワケあり!?社内恋愛
 
温かい温もりに包まれいていた体は
急激に冷たい空気にさらされ

心も一緒にひんやりと冷えていった。


「じゃあ……
 これからは倉永に、大切にしてもらえよ。

 あいつなら、俺みたいにいい加減なことしねぇから」

「……」

「おやすみ」


それだけ言って
那月さんは住宅街の片隅へと消えた。


倉永さんからの電話なんか
とっくに切れていて

かけ直さなくちゃ悪い、と思っていても
なかなかリダイヤルボタンが押せなかった。


「…っ」


だって心が溢れてる。


那月さんが、好きだって……。

 
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