ワケあり!?社内恋愛
「ここなら大丈夫でしょ」
「こんなところがあるんですね……」
今日亜由美さんと一緒に来たランチの場所は、
会社から少し歩いた場所だった。
そのせいか、店内には顔見知りの人は誰もいなくて
亜由美さんは店員さんに奥の席を指定すると、一番奥へと案内された。
メニューから適当にパスタを選んで、注文をし、
店員さんが去ると同じに、亜由美さんはキッとあたしを見た。
「よし。まずはあたしから」
「え?」
「俊之と、やり直すことにした」
「えっ!?よかったじゃないですか!!」
自分のことですっかりと抜け落ちてしまっていたけど
そういえば亜由美さんは、自分の家に帰って俊之さんともう一度話し合うと言っていた。
その結果が
どうやらうまい方向にいったみたいで……
「うん。
ほんと……
那月のおかげだよ」
そう言って、亜由美さんは微笑んだ。