ワケあり!?社内恋愛
「男の人で、よくあるじゃないですか……。
たとえお酒の力であっても、シテしまったんなら責任をとるって……。
それって、女の人だって同じことだとあたしは思うんです……。
倉永さんは、気にしてないって言ってたけど……
でもあたしは自分に好意を持っているって分かっていながら……」
思い出すだけで、本当に最低だと思う。
たとえ記憶がなくても
そこにあった事実は確かにあって……。
あんなにやさしい人を、ここまで振り回していいんだろうかって……。
「ねえ、汐莉」
「……は、い……」
「アンタ、バッカじゃないの?」
全てを聞いた亜由美さんは
優しい言葉をあたしにかけるわけじゃない。
呆れ気味の怒った声で
一言そう罵った。