ワケあり!?社内恋愛
「那月さん!ランチ行きましょー」
「んー?」
あれから2年が経って、
スーツもしっかりと着こなせるようになった。
あたし、高峰汐莉(タカミネ シオリ)は、24歳の誕生日も迎えた。
そしてあの日からずっと、
那月さんに片想いをしている。
「どうすっかなー……。
ちょっとキリが悪いし……」
せっかく誘ったランチに、少し歯切れの悪い返事。
それでもやっぱり那月さんとランチをしたいあたしは、那月さんのすぐ後ろへ歩み寄り……
「亜由美さんも行きますよ?」
と、こっそり耳打ちをした。
「あ、あー……行くか!
腹も減ったし!」
さっきの歯切れの悪い返事はいったいどこへ……。
那月さんはパソコンをパタンと閉めると、勢いよく立ち上がった。