ワケあり!?社内恋愛
そんな那月さんの態度を見て、
嬉しいような悲しいような複雑な気持ち。
でも仕方ない。
「亜由美さん、那月さんも行けますって」
「はーい」
少し離れた席に座る、亜由美さんへと声をかけると、亜由美さんからのいい返事が聞こえた。
「……単純ですね」
「うるせっ……」
周りの人には聞こえない、小さい声で那月さんへと言葉を吐く。
那月さんはバツが悪そうな顔をすると、あたしにたいしてそんな暴言を吐いた。
「那月さん、今日奢ってください」
「はぁ?なんでだよ」
「誘ってあげたお礼です」
「意味わかんねぇよ!」
あたしの言葉に、那月さんは笑いながら頭を叩く。
そんな笑顔で言うなんて、反則だ……。
そう思いながら、あたしは叩かれた頭に自分の手を添えた。