ワケあり!?社内恋愛
 
倉永さんも、あたしと同じブラックの缶コーヒーを手に取ると、
あたしと真正面のソファーに腰掛けた。


「高嶺さんもブラック派?」
「あ、はい。ブラックのこの香りが好きで」
「分かる!開けた瞬間、落ち着くよな」
「そうそうっ」


自分の周りに、コーヒーをブラックで飲む人はあまりいなくて、久々に話が合うと思った。


「ってか、よかったー。
 ちゃんと話せた!」

「え?」

「俺、ずっと前から、高嶺さんと話してみたいって思ってたんだよね」



(同じ企画部署の倉永が、お前のこと可愛いって言ってたけど)



ようやく、この前那月さんに言われたことを思い出す。


なんか……
それを聞いちゃうと、妙に緊張しちゃうんですけど……。
 

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