ワケあり!?社内恋愛
 
「あー飲んだぁ!!」


あれから2時間以上飲み続けて、亜由美さんの足はおぼつかないくらいフラフラ。


「ちょっ、大丈夫ですか?」
「だいじょうぶだいじょうぶー。
 迎えも来てもらってるし」
「え?」


「亜由美!!」


店の外で立ち止まっていると、そんなあたしたちに駆けてきた一人の男の人。


あ…!


その人を見て、すぐに分かった。

会ったことはないけど、何度か写メを見せてもらったことはあったから……。


「あ、としゆきぃ」
「……お前、どんだけ飲んだんだよ…」


そこに現れたのは、亜由美さんの彼氏の俊之さんだった。


「すみません。
 面倒みてもらっちゃって……」

「あ、いえいえ!」


ぺこりとお辞儀をした彼は、背が高く、優しげな印象。

気の強い亜由美さんとは、少し正反対のようなイメージだった。
 

< 64 / 212 >

この作品をシェア

pagetop