ワケあり!?社内恋愛
5章 二人のカンケイ
「かんぱーい!!」
たくさんのグラスが、カツンと合わさる。
それを囲うのは、数人の男女で……
「あー、やっぱ大勢ってのも盛り上がっていいねっ」
あたしと亜由美さんと那月さんを含む、6人の飲み会だった。
普段は3人で飲むことが多いけど、
たまにこうやって適当に誘って人数が増えたりする。
今日はその中に、
「お疲れ、高嶺さん」
「あ……お疲れ様です」
倉永さんの姿もあった。
「なんかさー、高嶺さん、俺にたいしてやけによそよそしくない?」
「え?そんなこと……」
「俺も那月みたいな感じに、フレンドリーに接してもらっていいから!」
「あ、はいっ」
倉永さんは、話してみると、すごく明るい人で、
あたしが引き気味になってもそれに懲りず、グイグイと押してきた。