ワケあり!?社内恋愛
「さて、今日はお開きにしますか」
時間もそろそろ終電が迫ってきている。
オールをしよう!と気軽に言えるほど、もうあたしたちは若くなくて、
終電を目処にみんな解散していく。
「なつきぃ……聞いてるー?」
「聞いてるよ。っつか、人の肩つかうなよ」
亜由美さんは、またしても出来上がっていて、那月さんの肩にもたれかかっていた。
その光景を見て、やっぱり胸がツキンと痛くなる。
「っつか、お前今日、彼氏はどうした?
迎えに来ねぇの?」
「だから俊之は出張だって言ってんじゃん!」
「言ってねぇよ!!」
急に怒っては、那月さんも突っ込みを入れている。
なんだかほんと、お似合いな二人だよなぁ……。
「はぁ……。
しかたねぇ。
こいつ、送ってくから」
めんどくさそうに言葉を吐く那月さんに
あたしの胸がざわざわと絞めつけられた。