桜が咲く頃~初戀~
圭亮はその言葉と香奈の指指す方へ目を上げて枝を見た。雪が被さりキラキラとした日差しの光で気が付か無かった。
桜の樹の枝には巨木の樹には少な過ぎる程の桜の蕾と花が所々に散りばめられ咲いていたのだ。
『あっ!咲いとる!!』
圭亮は白い息とともに小さく叫んだ。
『うん』
香奈はそう溜息程に呟きながら白くなる息をした。
桜の樹に咲いた少しのピンクの花と蕾は寄り添っている緑色の葉に包まれて白い雪にとても似合うと思った。
香奈は涙目を右手の甲でゴシゴシと拭うと圭亮を見上げて
『圭亮君も泣いてるやん』
と言って笑った。その泣き笑いの香奈の顔につられて圭亮も顔にをくしゃくしゃにしちい泣き笑いをした後、お互いの顔が可笑しくなって
『ぷっ』
と2人同時に吹き出すと声を上げてまた、泣きながら思いっきり笑った。
しばらく笑った2人は「ハァハァ」となる息を整える為に桜の樹に近づいて両側から両手を広げて抱きついた。
腕を広げて幹に広げた右手の指の先に何かが触れたと思った香奈は幹に顔を押し付けたまま自分の指先を見た。
『捕まえた』
そう言って圭亮は囁くと香奈の右手の中指を自分の左手の親指と人差し指で摘んだ。
香奈はそれがとても嬉しい気持ちになり離れない様に圭亮の摘んだ自分の中指の力を抜いた。
桜の樹の枝には巨木の樹には少な過ぎる程の桜の蕾と花が所々に散りばめられ咲いていたのだ。
『あっ!咲いとる!!』
圭亮は白い息とともに小さく叫んだ。
『うん』
香奈はそう溜息程に呟きながら白くなる息をした。
桜の樹に咲いた少しのピンクの花と蕾は寄り添っている緑色の葉に包まれて白い雪にとても似合うと思った。
香奈は涙目を右手の甲でゴシゴシと拭うと圭亮を見上げて
『圭亮君も泣いてるやん』
と言って笑った。その泣き笑いの香奈の顔につられて圭亮も顔にをくしゃくしゃにしちい泣き笑いをした後、お互いの顔が可笑しくなって
『ぷっ』
と2人同時に吹き出すと声を上げてまた、泣きながら思いっきり笑った。
しばらく笑った2人は「ハァハァ」となる息を整える為に桜の樹に近づいて両側から両手を広げて抱きついた。
腕を広げて幹に広げた右手の指の先に何かが触れたと思った香奈は幹に顔を押し付けたまま自分の指先を見た。
『捕まえた』
そう言って圭亮は囁くと香奈の右手の中指を自分の左手の親指と人差し指で摘んだ。
香奈はそれがとても嬉しい気持ちになり離れない様に圭亮の摘んだ自分の中指の力を抜いた。